- 定時退社
- 通勤時間は自転車で5分
- 年収700万円
- 仕事は自分の得意なことだけ
- 勤務時間内に副業
- 学会への参加なし
- 夜勤なし
- 土日祝休み
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激務&安月給の劣悪待遇から抜け出して上記のような理想的な労働環境を手にいれるには転職するしかありませんが、臨床検査技師は転職が難しい職種と言われています。
臨床検査技師の転職が難しいと言われる理由は3つあります。
- 高齢患者増加に伴う業務量・医療費の増大・経済情勢の悪化による医療機関の減少
- 臨床検査技師の価値低下
- 臨床検査技師人口の飽和
上記の詳細は辞めてよかった!臨床検査技師の将来性の闇〜3つの残酷な真実〜で解説していますが、人口飽和&勤務地の減少により応募倍率が上がり採用のハードルが高くなっていることが臨床検査技師の転職が難しいと言われる理由です。
追い討ちをかけるように、経営統合する病院は今後さらに増加すると予想されるため、労働条件の良い職場への転職は絶望的な難易度です。
…と、ここまでが一般論。
なぜなら、臨床検査技師は専門性が高い職種なので、医療機関だけでなく企業からの需要も見込めるから。
「転職が難しい」と言っているのは、現状を変えたくない(変える勇気がない)一部の保守的な年配技師だと思います。
とはいえ、臨床検査技師を辞めてから今の待遇を手に入れるまでには10年もかかりました。
理由は明白で、臨床検査技師時代の私は事前の情報収集を怠り適当に転職活動を進めたため。
この記事は、できるだけ短期間で理想的な労働環境を手に入れるための転職のコツを4つご紹介します。
年齢のアドバンテージを利用する
転職で『若さ』はかなり有利です。
あなたが20代〜30代前半なら、転職先が見つからなくて途方にくれるなんてことは絶対起こりません。
理由は3つあります。
- 転職回数が少なく転職先からの不信感が小さい
- 幹部候補として育成枠で採用される
- 『自己流』がなく指導しやすい
転職回数が少なく転職先からの不信感が小さい
日本では『転職回数が多い人は信用できない』という風潮があります。
転職多い人を採用しますか?弊社は採用しない。転職多い人は人間関係で問題起こすケースが多かった。メンタル弱い傾向もある。そもそも優秀な人材は会社に評価されるから辞めにくい。ハイスペック層はヘッドハンティングされるか起業するから媒体とか紹介会社使わん。転職数4回以上は不採用。
— 菅原隆太郎@急成長ITベンチャー社長 (@ryu_w_endless) September 30, 2022
転職回数と人間性に関連性があるかは分かりませんが、転職回数が増えるほど採用で不利になることは間違いありません。
要するに、転職経験が少ないほど転職市場では有利になります。
幹部候補として育成枠で採用される
次世代リーダーの育成は組織の重要なミッションです。
プレーヤーであれば30代後半以降の中途社員でも問題ありませんが、リーダーとなれば話は別。
リーダーには実力だけでなく、組織ごとに最適なマネージメント力が要求されるため、職歴が長くなければ務まりません。
年齢が若ければその職場で長く働けるため、将来のリーダー候補になり得ます。
『自己流』がなく指導しやすい
同じ業務でも組織が変われば設備・システムが変わるため、最適なやり方は異なります。
この点を多くの方が勘違いしており、最も慣れ親しんだ方法を『最適なやり方』と誤認識した結果『我が強く面倒な人』と評価されてしまいます。
年齢が若ければ『自己流』へのこだわりも少なく、指導すれば短期間で改善されることがほとんどです。
指導しやすく、柔軟に対応してくれる若い人材は採用で有利になります。
個性的な職務経歴書を作成する
書類選考の通過率は約30%といわれており、70%の方は応募しても面接まで進めません。
職務経歴書は書類選考の通過率に大きく影響するため、極限まで完成度を高めておく必要があります。
【一発アウト】職務経歴書のNG例
コピペ
ネット上に転がっているありきたりな文章をコピーして作成した職務経歴書。
転用した文章は採用担当から見たら一目で分かりますし、何より熱量の少ない文章は読む気が失せます。
使い回し
職務経歴書は採用側に自分を採用するメリットを訴求する文書です。
求職者に求めるスキル・経験は応募する求人によって異なるため、訴求すべきメリットは応募する求人ごとにカスタマイズしなくてはなりません。
【刺さる!】個性的な職務経歴書を作成する3ステップ
既視感がない個性的な職務経歴書を作るにはUSP(Unique Selling Proposition)を盛り込む方法が有効です。
USP(Unique Selling Proposition)とは
USPとは他のライバルにはない自分だけが持つ強み・特徴のこと。
自己PRと意味が似ていますが、単なるあなたの強み・特徴ではなく、『採用側に対してあなただけが約束できる利益』を指します。
USPを盛り込む際は自分を採用する採用側のメリットを訴求することが重要です。
ステップ1:応募先のニーズを把握
刺さる職務経歴書の作成は『応募者が従業員に求めることの理解』から始まります。
ニーズや求職者への要望は応募先によって多種多様です。
応募先のニーズを理解することで、訴求すべきUSPが見えてきます。
求人票の『歓迎条件』をチェックする
どんな人材を欲しがっているのかはココを見れば一目瞭然。歓迎条件のスキルを保持しているこのアピールだけでなく、採用側へのメリットも訴求できると尚よし。
ホームページで経営理念をチェックする
経営理念は従業員全員に求められる経営者の想いそのものであり、あなたのスキル・経験と融合して訴求できれば心証がかなり良くなります。
従業員の口コミをチェックする
従業員が上から求められているスキルは、外部の人間にも求めるスキルです。
ステップ2:ニーズに対するアンサーを明文化する
ステップ1で収集した採用側のニーズに対して、あなたがアピールできるスキル・経験を文章に書き下ろします。
採用側の全てのニーズに対してアピールする必要はありません。
あなたが特に自信を持っていること、面接で質問されても自分の言葉で回答できることを具体的に記述してください。
ステップ3:独自性をアピールする
ステップ2の内容がライバルと似ていると既視感が強くなり、インパクトが小さくなります。
インパクトを最大化して相手の記憶に残すためには、他社との違いを明確に示す必要があります。
ステップ2でアピールするスキルを獲得した経緯やそのスキルで解決できた成功体験をコンパクトにまとめてください。
具体的なエピソードが思いつかないなら他者から褒められたスキル・経験を思い出してみてください。
褒められたことは他者から見てあなたが優れている点です。
褒められたスキル・経験を採用側のニーズを満たせるスキル・経験に変換して文書化してみてください。
最新の求人情報をモニタリングする
転職の意思が固まってから求人を探し始める方法では理想の求人は見つかりません。
特に『逃げ』の転職は転職までの期間を急ぐあまり、求職者に不利な条件でも甘んじて提案を受けてしまいがちです。
現状には不満がなく、期間・気持ちにゆとりがある状態で最新の求人情報を収集することが転職を成功させるポイントです。
求人情報をモニタリングする2つの方法
求人を探す方法は転職サイトと転職エージェントの2つです。
両者の違いは下記の動画でも詳しく解説されていますので参考にしてください。
※無音でも内容は把握できます。
転職サイトと転職エージェントの違いは下表の通り。
転職エージェント | 転職サイト | |
---|---|---|
求人の質 | 厳選されている | 変な案件も多く含まれる |
求人の探し方 | 紹介してもらえる | 自分で探す |
企業情報の収集 | 内部事情も教えてもらえる | 公表情報しか入手できない |
応募書類の添削・面接対策 | 協力してくれる | 一人でやる |
日程調整・条件交渉 | 代行してくれる | 一人でやる |
ビジネスモデル
転職サイト:広告収入型。企業が転職サイトに求人掲載費用(月額)を支払う。
転職エージェント:成果報酬型。転職エージェントが推薦した求職者が採用されると企業から転職エージェントに成果報酬が支払われる。
- 求人を求職者に紹介し、応募の意思を確認したら求人先に推薦します。
- 推薦した求職者が求人先と雇用契約を結んだら、成功報酬として転職エージェントに紹介手数料が支払われます。
求人の探し方
転職サイト:数百社・数千社もある中から、登録者が自分で探す(WEB検索型求人)。『風通しの良い職場』『チャレンジしやすい職場』『幹部候補』など…似たような文言が並ぶ求人から選択することになる。
転職エージェント:コンサルタントから紹介を受ける(対人型求人)。業界・業種の事情を熟知した転職のプロがあなたの経歴を見て可能性の高い求人を厳選してくれるため、優良求人を効率良く探せる。
求人の質
転職サイト:主に安い人件費で人を雇いたい企業求人。他社に採用戦略(どんな人材を欲しがっているか)を知られたくない企業求人は掲載されない。
転職エージェント:自分の経歴・希望にマッチした求人のみ。転職サイトより採用コストが高いため零細企業の求人は含まれない。
- 転職エージェント経由の採用はコストが高くつくため、未経験者ではなく『即戦力になる経験者』を募集する企業が多い。
- 結果的に転職エージェントが扱っている求人の年収水準は高くなる
- 独占案件・非公開案件にしておけば、他社に知られず水面下で採用活動を進められる
企業情報の収集
転職サイト:興味を持った企業のHPや口コミサイトを見て自分で収集する。社内の事情は分からないため、入社後にミスマッチが起こる可能性大。
転職エージェント:エージェントが社内の事情を企業に確認してくれるため、WEBだけでは絶対分からない内部事情が手に入る。入社前後のミスマッチが起こりづらい。
応募書類の添削・面接対策
転職サイト:応募書類の添削や面接対策はやってくれないため、機会損失する可能性あり。
転職エージェント:求職者が採用されないとエージェントの利益に繋がらないため、本気で手伝ってくれる。
日程調整・条件交渉
面接の日程調整・年収などの待遇交渉は全て自分ひとりでやる。複数社に応募するとそれだけでパンクする。
転職エージェント:スケジュール管理や年収などの待遇交渉をエージェントが代行してくれるため、言いづらいことも求職者の意図を汲んでうまく企業に伝えてくれる。
転職エージェント・転職サイトのメリットとデメリット
メリット | デメリット | |
転職エージェント |
|
|
転職サイト |
|
|
※横にスクロールできます。
転職エージェントのメリットは、下記のような転職活動の雑務を求職者の代わりに無料で請け負ってくれること。
- 求人の検索
- 求人先への問い合わせ
- 求人への応募
- 各種日程調整
- 条件交渉
デメリットは、求人者と利害関係を有しているため、全ての情報を開示してくれない可能性があること。
転職エージェントは求職者を転職させて利益を得る商売です。求職者が応募しなくなるような情報は積極的には開示しません。
これに加え、転職成功の可能性が低く、年収アップが見込めない未経験分野の求人もコスパが悪いため紹介してもらえません。
転職サイトのメリット・デメリット
転職サイトのメリットは、誰かに干渉されることなく自分のペースで求人を探せること。
転職エージェントからは紹介してもらえない未経験分野の求人や研究職求人が豊富なこともメリットといえます。
デメリットはコスパが悪いこと。
求人検索に手間と時間が取られますが、転職サイトには高年収・高待遇の優良求人は掲載されないためコストの割に得られるリターンは小さいです。
転職エージェント・転職サイトが向いている人と向いていない人
転職エージェント | 転職サイト | |
向いている人 |
|
|
向いていない人 |
|
|
※横にスクロールできます
転職エージェントの向き・不向き
転職エージェントから言われることを鵜呑みにせず、求人の良し悪しをある程度自分で判断できる転職リテラシーの高い方は転職エージェントの利用が向いています。
反対に、転職エージェントの言われるがままに求人に応募したり、求人の良し悪しを自分で判断できない方は転職エージェントにカモられる危険性があります。
転職サイトの向き・不向き
医療業界とは全く異なる他業界に転職したい方は転職サイトの利用が向いています。
一方で、高年収・高待遇の優良求人やキャリアアップに繋がるハイクラス求人は転職サイトでは見つけにくいです。多少リスクはありますが、転職エージェントの利用をオススメします。
転職リテラシーを高める
転職リテラシーとは、求人の紹介者(転職エージェント)や紹介求人の質を適切に判断し、転職失敗に繋がる危険を事前に察知する能力のこと。
具体的には下記のような能力を指します。
- 紹介求人の質
- 求人が募集されている背景を理解できる
- 募集要項の業務内容を具体的にイメージできる
- 求人票の就業時間・休日欄の情報から1日の流れをイメージできる
- 求人の紹介者(転職エージェント)
- 自社の利益を最優先に考えている担当者かどうかを判断できる
転職リテラシーを高める方法
転職リテラシーを高める方法は、『求人の分析と転職の実践』です。
求人の分析
求人を分析することで業界・職種毎の待遇や年収の相場が分かるため、自分がカモにされているかどうかを判断できるようになります。
理想は社員の口コミを参照して答え合わせをすること。
企業の口コミなら転職会議、医療機関の口コミならメディコを利用して、求人票の情報の真偽を確認できれば転職リテラシーは上級者レベルです。
転職の実践
転職リテラシーは転職経験を重ねて実際に痛い目に遭うことで飛躍的に高まります。
実体験ほど自分の記憶に強く残るものはありません。
百聞は一見にしかず。
百見は一体験にしかず。
分からないならとりあえずやってみることで、転職リテラシーは確実に高まります。
私がこれまでに利用してカモられなかった転職エージェントはココで転職成功しました!臨床検査技師にオススメの転職サイト・エージェント6選で紹介しているので参考にしてください。
転職リテラシーはキャリアコーチングでも高められる
キャリアコーチングとは、相談者のありたい姿や強み等を引き出し、目標達成に向けてのサポートを行う手法のこと。キャリア相談経験者、実務経験者、キャリアに関する有資格者等に直接指導してもらうことで自分に不足している『経験』を補い、転職未経験者でも理想のキャリアを実現できます。
キャリアコーチングのメリット
求人と利害関係がない第三者からアドバイスを貰えることです。
求人と利害関係を有する人からは中立な立場のアドバイスは貰えません。
求職者に不利な情報は事前に開示されず、転職前後のイメージギャップが生まれて転職を後悔します。
事実、30代の転職経験者からヒアリングした『30代の転職で失敗したこと』の上位1位・2位は事前の情報収集不足でした。
転職エージェントから得られる情報は求職者を応募させるための偏りがあります。
コーチングサービスを利用すれば、中立な立場からの的確なアドバイスを収集できるため、間接的に転職リテラシーを高められます。
キャリアコーチングのデメリット
コーチング料が発生することです。
利用するコーチングサービスにもよりますが、最低でも1回1,000円程度の出費が発生します。
もちろん身近に相談者がいるならあえてコーチングサービスを利用する必要はありませんが、身近な相談役が見つからなければ、キャリアコーチングサービスで探してみてください。
coacheeというキャリアコーチングサービスは、相談相手をテーマや業界別に探せて、気になるコーチが見つかればメルカリ感覚で気軽にコーチングサービスを受けられるためオススメです。
ちなみにcoacheには私(Sドラゴン)も在籍しています。
初回面談は無料でお受けしていますので、聞きたいことがあれば気軽に利用してくださいね。
FAQ:臨床検査技師の転職でよくある質問
臨床検査技師が転職しやすい病院以外の職種は?
臨床検査技師からの転職が成功しやすいのは医療系専門職。
具体的な職種は下記の通りです。
- 治験コーディネーター@SMO
- 臨床開発モニター@CRO
- アプリケーションスペシャリスト@検査機器・試薬メーカー
- メディカル・サイエンス・リエゾン@製薬メーカー
- メディカルアフェアーズ@製薬メーカー
これらの職種をおすすめする理由は、給料と休日が増えることはもちろん、臨床検査技師の経験を応用できて、かつ応募できる求人が多いため。
各職種の業務内容・年収・残業時間・勤務体制・向いてる人・やりがいを【病院以外】臨床検査技師の転職におすすめ!企業の他職種5選で解説しているので参考にしてください。
臨床検査技師の転職は何年目から許されますか?
転職の理由次第では、ベテラン技師よりも20代の若手技師の方が転職で有利になります。
- キャリア・スキルアップしたい
- レベルの高い人材・組織の中で自分を磨きたい
- イノベーティブな業務に携わりたい
逆に下記の理由だと転職で不利になります。
- 仕事が面白くない
- 仕事がキツい
- 人間関係に疲れた
ネガティブな転職理由はあなた自身にも問題があると思われる可能性があります。
本音と建前は使い分けてください。
臨床検査技師のベストな転職タイミングは?
チャンスが巡ってきたタイミングです。
転職におけるチャンスとは、理想の求人に出逢えた時。
ギリシャ神話では『チャンスの神様は前髪しかない』といわれています。
「好機はすぐに捉えなければ、後から捉えることはできない」という意味。後頭部はハゲてるので、髪をつかもうとしてもつかめないからです。
- 自分が抜けるとみんな困るから…
- 自分にしかできない仕事があるから…
- 期待されているから…
もし、上記のような理由で行動できないなら、今すぐ行動してOKです。
抜けた穴を埋めるのは上の仕事。あなたが心配することではありません。
あなたの貴重な時間(人生)を他人のために使う必要はありません。
周囲のことなんて気にせず、巡ってきたチャンスは必ず掴んでください。
臨床検査技師を辞めてよかったですか?
これまでに一度も臨床検査技師を退職して後悔したことはありません。
- 年収は上がるし
- 休日は増えるし
- 学会発表を強要されないし
- クリエイティブな仕事ができるし
理由を挙げたらキリがありませんが、臨床検査技師を辞めて良かったと感じることしかありません。
臨床検査技師をこのまま続けていたら間違いなく後悔します。
なぜならこの先、臨床検査技師を待ち受ける闇が深すぎるから。
- 上がらない給料・増え続ける業務量と責任
- 検体検査室はコスト削減の『切り札』
- これからはシンプルに働く場所が減る
人の命を預かり知識も技術も経験も必要な仕事なのに、診療報酬の元で働く限り給料は上がらないのが臨床検査技師の未来です。
まとめ:『行動』すれば人生は必ず好転します
臨床検査技師は転職が難しいといわれる理由は、変化を嫌い実際に行動に移せる人が少ないからです。
私の経験上、行動さえ起こせばどんな形であれ、必ず転職は成功します。
今の職場に不満を抱えていたり臨床検査技師の将来に不安を感じているなら、人生を好転させるためにも、ぜひ行動に移してください。
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