こんな方にオススメ
- 臨床検査技師から他職種にキャリアチェンジしたい
- 臨床検査技師から転職できる異業種の選択肢が欲しい
- 各職種の年収や働きやすさ、業務の難易度を知りたい
- 給料が低くて将来が不安
- 毎日同じことの繰り返しで飽きた
- オバハン同士の派閥争いがめんどくさい
- 希望する部署に異動できない
- 日当直が多く直明けもなくてキツい
上記のような理由から臨床検査技師を辞めて企業の他職種に転職を考える人も少なくありません。しかし、せっかくコストを支払って臨床検査技師免許を取得したのに辞めるのはもったいない気がしますよね。
そこで、今回は臨床検査技師の資格を活かせる企業の6つの他職種を比較検証して、臨床検査技師の転職におすすめの他職種ランキングを発表します。
比較検証では以下の4点を調査しました。
- 年収
- 働きやすさ
- やりがい
- 臨床検査技師との関連性
このランキングで紹介する職種は、臨床検査の技術や知識が要求される職種や医療業界と関連の深い職種など、臨床検査技師のスキルや経験を活かしてキャリアアップできる仕事を厳選しているため、過去に支払ったコスト以上の価値が見出せるハズです。
果たしてどの職種が臨床検査技師から転職する価値がある職種なのでしょうか?選び方のほか、各職種のやりがいやデメリットも解説します。加えて、各職種への転職にあたって、自己分析や転職理由、履歴書や面接対策なども解説しています。
- 臨床検査技師の転職で人気の企業の他職種6選をSNS・ネット上の情報と実務経験を元に、徹底的に比較検証しました。
- 検証①年収
- 検証②働きやすさ
- 検証③やりがい
- 検証④MTとの関連度
臨床検査技師から転職する他職種の選び方
臨床検査技師が転職する他職種を選ぶ際に必ずチェックしておきたい「3つのポイント」をご紹介します。
医療・ヘルスケア・ライフサイエンス業界の医療系専門職を狙う
医療系専門職とは
医療現場で働く専門職で、医療に関する専門的な知識や技術を持っている人たちを指します。医療機関においては、臨床検査技師、薬剤師、理学療法士、作業療法士、栄養士、放射線技師、臨床心理士、臨床工学技士、臨床研究コーディネーターなどが該当します。企業における医療系専門職とは、上記のような医療機関の医療系専門職を顧客としてサポートする職種を指します。
臨床検査技師は医療系専門職です。そのため、他の医療系専門職に転職する「軸ずらし転職」がキャリア・年収がダウンしないためオススメです。
また、医療業界はヘルスケア業界・ライフサイエンス業界との互換性があるため、これらの業界のいずれかの医療系専門職に転職することで理想的なキャリアが手に入ります。
逆に、WEB業界・製造業など臨床検査技師とは関係性が皆無の他職種に転職してしまうとキャリアがゼロからのスタートになるため、待遇・年収が悪化する可能性があります。
新たな資格取得が必要な職種は避ける
- 臨床検査技師
- 薬剤師
- 理学療法士
- 作業療法士
- 栄養士
- 放射線技師
- 臨床心理士
- 臨床工学技士
- 看護師
上記のような医療機関における医療系専門職は専門学校や大学に入学して国家資格を取得する必要があります。編入制度を利用すれば2年次・3年次から途中入学できる可能性がありますが、在学中は無収入になるためリスクが大きいです。働きながら資格取得が目指せる社会人(夜間)コースが併設されている専門学校もありますが、都心部に限られるため全ての方が通学できるとは限りません。
特別な理由がない限り、新たに国家資格の取得が必要な医療機関の医療系専門職への転職は避けるべきです。なお、下表に示す通り年収は医療系専門職間で大差はありません。(薬剤師を除く)
参考情報
職種 | 男性 | 女性 | ||
---|---|---|---|---|
30〜34歳 | 35〜39歳 | 30〜34歳 | 35〜39歳 | |
臨床検査技師 | 442万円 | 455万円 | 393万円 | 444万円 |
看護師 | 451万円 | 466万円 | 421万円 | 442万円 |
放射線技師 | 427万円 | 525万円 | 413万円 | 460万円 |
理学・作業療法士 | 417万円 | 466万円 | 375万円 | 415万円 |
薬剤師 | 515万円 | 611万円 | 475万円 | 508万円 |
自分の「得意な領域」を活かせる職種を選ぶ
企業の医療系専門職は生化学・免疫部門、血液部門、遺伝子部門、超音波検査部門、カテーテル部門、内視鏡部門など、担当領域がある程度限定されます。そのため、これまでのキャリアで培った得意な領域を主に担当する職種を選択することで転職後のキャリア形成が容易になります。
また、転職初年度は何もかもが未経験で右も左も分からない状態であり、一時的に精神的に辛い時期が続きます。そんな時に既存社員に負けない何かを有していると比較的気持ちにゆとりが持てて、辛い時期をラクに乗り越えることができます。
企業の他職種全6選おすすめランキング
比較検証して分かった、臨床検査技師からの転職でおすすめの企業の他職種ランキングを発表します。
名称 | 総合評価 | ポイント | 年収 | 働きやすさ | やりがい | MT関連度 |
---|---|---|---|---|---|---|
4.00 |
待遇と働きやすさを求めるならコレ |
4.50 |
4.00 |
2.50 |
5.00 |
|
3.86 |
働きやすく子育て世代の女性に人気 | 3.50 |
5.00 |
4.00 |
3.00 |
|
3.75 |
道のない所に道を作る仕事 | 3.50 |
4.50 |
5.00 |
2.00 |
|
3.63 |
医療の発展に直結する内勤職 | 4.00 |
4.50 |
5.00 |
1.00 |
|
3.38 |
年収とやりがいを求めるならコレ | 4.50 |
3.00 |
5.00 |
1.00 |
|
|
3.13 |
腐っても医療系国家資格 | 2.00 |
3.00 |
3.00 |
5.00 |
3.00 |
稼げる職種No.1 | 5.00 |
2.00 |
3.00 |
2.00 |
アプリケーションスペシャリスト(ASP)
総合評価
4.00
年収4.50 | 働きやすさ4.00 | やりがい2.50 | MT関連度5.00

ASPの特徴
高年収で働きやすく臨床検査技師との親和性が高いおすすめ度No.1職種。
医療従事者のサポートが主な業務で臨床と関わる頻度は少ない。
検査・手術・治療領域、大手・ベンチャー、日系・外資等、応募先の選択肢が多い。
アプリケーションスペシャリストとは、医療機器メーカーのカスタマーサポート業務を行う外勤職です。カスタマーサポート担当者は装置関連(ハード)とアプリケーション関連(ソフト)に分かれますが、アプリケーションスペシャリストはアプリケーション関連をサポートします。
アプリケーションスペシャリストの業務内容
自社製品の顧客サポート | 勉強会・説明会 | 販促活動 | |
外勤 |
|
|
|
内勤 |
|
|
|
※横にスクロールできます
アプリケーションスペシャリストの向き・不向き
向いてる人 |
|
---|---|
向いていない人 |
|
アプリケーションスペシャリストのやりがい
論理的思考力が強化される
トラブル対応の場数を踏むことでトリプルシンキングが強化されます。
思考力 | 説明 |
クリティカルシンキング | 「本当にこれで良いのか?」と前提を疑う思考法。前例踏襲や慣例に対して疑問を投げかけることから始まる。 |
ラテラルシンキング | 事象を多面的に捉え、自由な発想でアイデアを生み出す思考法。投げかけた疑問に対し、新たな視点で解決策を見つける。 |
ロジカルシンキング | 主張と根拠を論理的に説明する思考法。状況証拠に基づいて新たなアイデアを提案し問題解決に導く。 |
トリプルシンキングはアプリケーションスペシャリストに限らず、管理職やクリエイティブな職種には必ず要求される能力のため、習得すれば、昇進やハイレベル企業への転職により更なるキャリアアップが期待できます。
プレゼンスキルが向上する
アプリケーションスペシャリストで強化されるプレゼンスキルは『人前で上手に話せる能力』ではなく『相手に自分の話を聞かせてYESと言わせる能力』です。相手の反応を探りながら臨機応変に対応できるプレゼン能力が身に付くため、市場価値が高く替の効かない人材になります。
アプリケーションスペシャリストのよくある質問
出張は発生します。頻度は週に1度〜半年に1度程度と会社の規模や全国の支店数、製品の設置施設により左右されます。
同じ会社でキャリアを積んで管理職になるパターンがが王道です。もちろん同業他社に転職したり、アプリケーションスペシャリストから他の職種にキャリアチェンジもできるため、キャリアの幅は広いです。
アプリケーションスペシャリストの1日は繁忙期と閑散期でスケジュールが大きく異なりますが、午前中に事務作業(内勤)、午後から顧客先での作業(外勤)を行うのが一般的な流れです。具体的には下表のようなスケジュールです。
9:00〜10:00 | 自宅で内勤業務を実施。内勤業務がなければ自由時間。 |
---|---|
10:00〜11:00 | 自宅でWEB会議に参加。PCは会社からカメラ付の端末が貸与されるためどこからでも会議に参加が可能。 |
11:00〜13:00 | 自宅で内勤業務を実施。内勤業務がなければ自由時間。 |
13:00〜14:00 | 訪問施設で使用する資材(顧客案内文書・説明用資料など)の準備。使用する試薬類は施設へ直送しているため会社に取りに戻る必要なし。 |
14:00〜15:00 | 訪問施設への移動時間。移動は一人一台貸与される社用車を使用するため公共交通機関での移動は原則なし。遠方施設を訪問する際は新幹線や飛行機を利用することもある。 |
15:00〜18:00 | 訪問先施設で業務を実施。基本的に医療機関が顧客になるためアポイントは夕方以降になることが多く、作業が終了するのは18:00頃になることが多い。 |
18:00〜19:00 | 訪問先施設から自宅へ社用車で移動。 |
19:00〜20:00 | 訪問先施設で実施した業務内容のまとめや社内に提出する日報を作成する。 |
アプリケーションスペシャリストの辛いことは下記の3つです。
- 長時間労働(休日出勤・深夜作業)
- 高ストレス
- 答えが存在しないことへの取り組み
ただし、上記は医療機関を顧客とした場合であり、研究機関等のライフサイエンス業界施設が顧客の場合には該当しません。
区分 | 外勤 |
在宅ワーク | ○ |
フレックスタイム | ○ |
直行直帰 | ○ |
みなし残業 | ○ |
移動手段 | 社用車 |
出張頻度 | 毎週〜半年に1度 |
治験コーディネーター(CRC)
総合評価
3.86
年収3.50 | 働きやすさ5.00 | やりがい4.00 | MT関連度3.00

CRCの特徴
直行直帰・時短勤務・フレックスタイムなど働きやすい制度が導入されており子育て世代に大人気
治験業界の職種の中では最も臨床との距離が近く、医師・看護師と共にチーム医療の一員として被験者の治療に貢献できる
ワークライフバランスの観点から男女比は9:1と女性が多いものの、男性でも活躍できる職種
治験コーディネーター(Clinical Research Coordinator:CRC)とは、治験を進めるための各種調整業務・治験データ収集の補助を担う職種です。医療機関の関連部署、製薬会社、医薬品開発業務受託機構(CRO)など、調整先は多岐に渡るため治験を円滑に進めるに必要不可欠な存在です。
CRCの業務内容
CRCは業務の対象と治験期間によって下表の9つに分類されます。
対象 | 治験前 | 治験中 | 治験後 |
---|---|---|---|
医療機関 |
|
|
|
CRO製薬企業 |
|
|
|
被験者 |
|
|
– |
※横にスクロールできます
CRCの向き・不向き
向いてる人 |
|
---|---|
向いていない人 |
|
CRCのやりがい
治験被験者さんから『ありがとう』の言葉をもらえたとき
治験期間中にずっと行動を共にしてきた被験者さんの最後の来院時に『今までありがとう』と言われた瞬間の嬉しさと達成感はCRC冥利に尽きます。
担当した治験薬が承認されたとき
治験薬は必ず承認されるとは限りませんが、担当した治験薬が承認され一般利用されることになれば『創薬に携われた事実』は未来永劫消えることはありません。
治験実施診療科の医師に認めてもらえたとき
臨床検査技師は臨床との距離感が遠くコンプレックスを抱くことも多いですが、CRCは臨床と最も近い場所で業務を遂行する職種であり、成果が出れば医師から褒めてもらえることもあるため、臨床検査技師では味わえない達成感があります。
CRCのよくある質問
30代まではCRCの方が高給ですが、40代以降はポジションや業績次第では年功序列の臨床検査技師の方が年収が高くなるケースがあります。CRCは毎年の人事評価に応じて年収が決定するため、業績不振が続くと思うように給料は上がりません。
CRCの業績は治験に参加させる患者の数、治験を終了できた症例数で決まります。CRCはマイルストーン型の報酬制度が採用されており、到達できたVisit数(治験週数)に応じて製薬メーカーから報酬が支払われます。つまり、治験参加者数x治験週数で最終的な報酬額が決まります。
CRCの1日は午前中に治験患者のVisit対応、午後からは事務作業(内勤)を行うのが一般的な流れです。具体的には下表のようなスケジュールです。
8:30〜12:00 | 治験参加者の来院付き添い。 |
---|---|
13:00〜16:00 | 症例報告書作成、治験資料作成、次回Visitの準備 |
17:00〜18:00 | 治験担当医師への症例報告書作成依頼 |
複数の治験施設を担当する場合は1日に他施設へ移動するケースもあります。
CRCの辛いことは下記の3つです。
- 調整業務がメインのため自分主体では動けない
- キャリアアップするには急性期治験・外資治験・オンコロジー領域などレベルの高い案件を担当しなければならない
- 医療機関・CRO・製薬メーカーの担当者の当たり外れがある
CRCは高ストレス環境下にさらされる機会が増えるため、高いストレス耐性が要求されます。
区分 | 内勤 |
在宅ワーク | ✖️ |
フレックスタイム | ○ |
直行直帰 | ○ |
みなし残業 | ✖️ |
移動手段 | 公共交通機関 |
出張頻度 | 無 |
研究開発職(R&D)
総合評価
3.75
年収3.50 | 働きやすさ4.50 | やりがい5.00 | MT関連度2.00
R&Dの特徴
新しい技術や製品の開発に携われる知的好奇心を刺激するインテリジェントでチャレンジングな職種
専門的な知識や経験が要求されるため給与水準が高く他の職種に比べて高額な報酬が得られる
ヘルスケア業界はまだまだ発展途上な分野のため将来的にも需要が高くキャリアの安定や将来性を考える上でも魅力的な職種
研究開発とは、研究によって得られた知識・技術を製品として世に出し事業化する職種です。今までにない新しい製品を生み出すイノベーティブな側面が強く、革新的なアイデアを製品化・実用化して自社の利益に貢献することが主なミッションです。
研究開発職の業務内容
ヘルスケア業界の企業の研究開発職の業務内容には、以下のようなものが含まれます。
- 新しい製品や技術の開発:ヘルスケア企業は、新しい医薬品、医療機器、診断ツール、治療法などの開発に取り組んでいます。研究開発職は、そのような製品や技術の開発に携わります。具体的には、研究計画の立案、実験の設計、実験データの分析、製品の評価などを行います。
- 研究戦略の策定:研究開発職は、研究戦略の策定にも携わります。具体的には、競合環境の分析、市場調査、研究の優先順位付けなどを行います。
- 研究プロジェクトの管理:研究開発職は、研究プロジェクトの管理にも携わります。具体的には、予算管理、スケジュール管理、プロジェクトチームのマネジメントなどを行います。
- 規制当局との調整:ヘルスケア企業の製品は、規制当局の審査を受ける必要があります。研究開発職は、規制当局との調整を行い、製品の承認を得るために必要な情報やデータを提供します。
- 学術的な発表や論文の執筆:研究開発職は、研究成果を学術的な会議や論文に発表することもあります。そのために、研究結果をまとめ、論文を執筆することもあります。
- 外部の研究機関や大学との連携:研究開発職は、外部の研究機関や大学との連携を図ることもあります。具体的には、共同研究の企画や実施、技術移転の支援などを行います。
以上のように、ヘルスケア業界の企業の研究開発職の業務内容は多岐にわたります。業務内容は企業や職種の特性によって異なりますが、共通しているのは、科学的な知識や技術に基づいた研究を行い、新しい製品や技術の開発に貢献することです。
また、ヘルスケア業界の研究開発職には、以下のような役割もあります。
- 技術の改善:ヘルスケア業界では、既存の製品や技術の改善が必要とされることがあります。研究開発職は、既存の製品や技術の問題点を分析し、改善案を提案することもあります。
- 知的財産の管理:研究開発職は、研究成果に関する知的財産の管理にも携わります。具体的には、特許出願やライセンス契約の管理などを行います。
- 業界の最新トレンドの把握:研究開発職は、業界の最新トレンドを把握し、自社の製品や技術に反映させることが求められます。具体的には、業界の会議や論文、特許情報などを追跡し、情報収集を行います。
- チームの指導や育成:研究開発職は、チームの指導や育成にも携わります。具体的には、新入社員の指導や、チーム内のメンバーのキャリアアップの支援などを行います。
以上のように、ヘルスケア業界の企業の研究開発職の業務内容は、新しい製品や技術の開発を中心に様々な役割があります。また、常に最新技術や業界のトレンドに敏感であることが求められます。
研究開発職の向き不向き
向いてる人 |
|
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向いていない人 |
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研究開発職のやりがい
研究開発職のやりがいには以下のようなものがあります。
- 新しい発見や技術開発に関わることができる:研究開発職は、新しい発見や技術開発に取り組むことができます。自分が関わったプロジェクトが社会に貢献することがあれば、それが非常にやりがいを与えてくれます。
- 大きな成果を出すことができる:研究開発職は、社会に大きな影響を与える成果を出すことができます。例えば、新薬の開発やエネルギー源の開発などは、人々の生活に大きな影響を与えるものです。
- チャレンジングなプロジェクトに携わることができる:研究開発職は、高度な知識やスキルを必要とするプロジェクトに携わることが多いため、自分の能力を試すことができます。チャレンジングなプロジェクトに取り組んでいると、自分自身を高めることができるため、やりがいを感じることができます。
- 協力してプロジェクトを進めることができる:研究開発職は、同じプロジェクトに携わるチームメンバーや他の専門家と協力して仕事を進めることが多いため、チームワークを重視することができます。自分が貢献したことが、プロジェクトの成功につながった場合、やりがいを感じることができます。
以上のように、研究開発職は、新しい発見や技術開発に携わることができるため、やりがいを感じることができます。また、自分が取り組んだプロジェクトが社会に貢献することがあれば、そのやりがいは大きなものとなるでしょう。
研究開発職のよくある質問
製薬メーカー・化粧品メーカー・食品メーカーの他、CHO細胞などのバイオ医薬品の材料を作成する企業が主な転職先候補です。
製薬・化粧品・検査試薬メーカーの正社員としての雇用は難易度が高いですが、派遣研究員としてキャリアを開始することは研究経験を持たなくても十分可能です。
区分 | 内勤 |
在宅ワーク | ✖️ |
フレックスタイム | ✖️ |
直行直帰 | ○ |
みなし残業 | ✖️ |
移動手段 | 公共交通機関 |
出張頻度 | 月1回以下 |
メディカルアフェアーズ(MA)
総合評価
3.63
年収4.00 | 働きやすさ4.50 | やりがい5.00 | MT関連度1.00
MAの特徴
医療分野における製品開発や情報提供、医療現場との連携など社会貢献度が非常に高い職種
海外赴任や英語力の向上などグローバルなキャリアチャンスがある
医療分野の専門家とのディスカッションを通して医療分野に対する深い知見が得られる
メディカルアフェアーズ(MA)とは、製薬メーカーに所属する職種で、医療ニーズ(有効な治療方法がない疾患に対する医療ニーズ:アンメットメディカルニーズ)を踏まえたエビデンスの創出・発信・浸透を図るとともに、患者さんや医療関係者に取って有益な情報を提供し、国内外の治療の発展と治療成績向上に貢献することを目的として活動します。
MAの業務内容
メディカルアフェアーズ(Medical Affairs)の業務内容は以下のようなものが挙げられます。
- 医療関係者とのコミュニケーション:製品に関する医学的な情報を医療関係者に提供し、医療関係者からの問い合わせに回答することが主な業務です。製品に関する正確な情報を提供することで、医療関係者が患者に最適な治療を提供できるように支援することが目的です。
- クリニカルトライアルの設計と実施の支援:新しい製品の開発においては、クリニカルトライアルの実施が必要となります。Medial Affairsの担当者は、トライアルの設計と実施を支援し、トライアルの結果を医療関係者に提供することで、製品の有効性や安全性に関する情報を提供します。
- 医学的文献の調査と分析:製品に関する最新の医学的文献を調査し、分析することも業務の一つです。また、製品に関する情報の正確性を保つため、医療関係者に提供される情報の品質管理も行います。
- 研究支援:研究者が製品の研究を進める上で必要な医学的な情報提供や、研究のデザインや解析の支援を行うこともあります。
- 内外部の規制やガイドラインに関する知識:医薬品や医療機器に関する法規制やガイドラインに詳しく、製品に関する情報提供やトライアルの実施に関して遵守しなければならない規定について把握している必要があります。
MAの向き不向き
向いてる人 |
|
---|---|
向いていない人 |
|
MAのやりがい
メディカルアフェアーズの仕事には以下のようなやりがいがあります。
- 医療現場に貢献することができる:メディカルアフェアーズの仕事は、医療関係者や患者さんが製品を適切に使用できるように、医学的な情報を提供することが主な仕事の一つです。このように、医療現場に貢献することができる点がやりがいにつながります。
- 製品の開発に関わることができる:メディカルアフェアーズの仕事は、製品の開発段階から関わることができる場合があります。製品の開発に携わり、医学的な情報を提供することができるため、開発に貢献できる点がやりがいにつながります。
- 医療に関する知識を深めることができる:メディカルアフェアーズの仕事は、医療分野に関する知識を深めることができます。医療関係者とのコミュニケーションを通じて、医療分野に関する知識を継続的に更新することができるため、知識の深化がやりがいにつながります。
- グローバルな環境で働くことができる:多くの場合、メディカルアフェアーズの仕事は、グローバルな環境で行われます。海外の医療関係者とのコミュニケーションを通じて、国際的な視野を持つことができる点がやりがいにつながります。
- キャリアアップの可能性がある:メディカルアフェアーズの仕事は、医療関係者や製品の情報を提供することが主な業務の一つですが、その他にも製品の開発やマーケティング、医療関係者の教育など、様々な業務に携わることができます。このため、キャリアアップの可能性がある点がやりがいにつながります。
MAのよくある質問
難易度は非常に高いですがチャンスはあります。通常は臨床検査技師ではMAの募集条件を満たせないため応募できませんが、募集開始後に応募者が集まらなかった求人は応募条件が緩和され臨床検査技師でも応募できるケースがあります。
メディカルアフェアーズは、医療製品の適切な使用や医療関係者への情報提供、治験のデザインや実施、医療現場との連携など、医療分野において非常に重要な役割を担っています。こうした役割は、今後ますます重要性を増すことが予想されるため将来性は非常に明るいです。
区分 | 内勤 |
在宅ワーク | ✖️ |
フレックスタイム | ✖️ |
直行直帰 | ○ |
みなし残業 | ✖️ |
移動手段 | 公共交通機関 |
出張頻度 | 月1〜3ヶ月に1度 |
メディカル・サイエンス・リエゾン(MSL)
総合評価
3.38
年収4.50 | 働きやすさ3.00 | やりがい5.00 | MT関連度1.00
MSLの特徴
医療知識を持つ専門家として、医師や医療従事者とのコミュニケーションを通じて医療現場に貢献できる
医療従事者や学術研究機関、患者団体など、多様な外部関係者とのコミュニケーションにより社会的なつながりが広がる
新しい医療技術や治療法の情報を収集し自己成長を遂げられる
メディカルサイエンスリエゾン(MSL)は、医療関係者や医療機関と企業の架け橋となる役割を担います。医療現場での最新の治療法や疾患の状況などに精通し、企業の製品情報を医療関係者に提供することで、医療現場と企業の両方のニーズを満たすことを目指します。また、医療関係者からの製品に関する問い合わせに回答したり、医療関係者との情報交換を通じて製品の改善点や新しいニーズを把握することも重要な業務です。
MSLの業務内容
製薬メーカーのメディカルサイエンスリエゾンの主な業務内容は以下の通りです。
- 医療関係者への製品情報提供:製品の適正使用や治療法の最新情報など、医療関係者に必要な情報を提供します。
- 医療現場での情報収集:医療関係者からの問い合わせに回答することで、治療現場での問題点やニーズを把握し、製品の改善点を企業にフィードバックします。
- 研究支援:製品に関する研究に協力したり、研究データの解釈や分析などの支援を行います。
- 医療関係者とのコミュニケーション:医療関係者との信頼関係を築き、製品や治療法に関する正しい理解を促進します。
- 内外部との情報共有:製品に関する最新の情報を内部の関係者や外部の医療関係者と共有することで、製品の品質向上や治療法の発展に貢献します。
MSLの向き不向き
向いてる人 |
|
---|---|
向いていない人 |
|
MSLのやりがい
メディカルサイエンスリエゾンのやりがいには、以下のようなものがあります。
- 医療に貢献できる
- フィールドワークを通じて医療現場や患者さんと直接関わることができる
- 様々な情報を収集し製品開発に活かせるため、企業の成長に貢献できる
MSLのよくある質問
難易度は非常に高いですがチャンスはあります。通常は臨床検査技師ではMSLの募集条件を満たせないため応募できませんが、募集開始後に応募者が集まらなかった求人は応募条件が緩和され臨床検査技師でも応募できるケースがあります。
メディカルサイエンスリエゾンは性別に関係なく、適性や能力に応じて活躍できる職種です。近年、女性が医療関連の職種に進出する機会が増えてきており、メディカルサイエンスリエゾンの中でも女性が活躍しているケースが増えています。また、女性が患者さんや医療従事者とのコミュニケーションに長けていることもあって、女性のメディカルサイエンスリエゾンが求められるケースもあります。
区分 | 外勤 |
在宅ワーク | ○ |
フレックスタイム | ○ |
直行直帰 | ○ |
みなし残業 | ○ |
移動手段 | 公共交通機関 |
出張頻度 | 毎週〜月1回 |
臨床開発モニター(CRA)
総合評価
3.00
年収5.00 | 働きやすさ2.00 | やりがい3.00 | MT関連度2.00

CRAの特徴
治験業界での需要が高く雇用が安定している
治験マネジメントや医療機関との連携などのスキルを身につけキャリアアップにつながる
治験薬の深い知識が身に付くため創薬に興味がある人にピッタリ
臨床開発モニター(CRA)は、治験において患者さんが治験薬を安全に受けるために医師や病院と連携しながら、治験の進捗やデータ収集などを管理・監視する専門職です。治験プロトコールに基づき、モニタリング計画を策定し、病院へのモニタリングやクエリー対応、報告書の作成などを行います。また、治験データの品質管理やコーディネーション、法規制対応も重要な業務の一つです。臨床開発モニターは、治験に関する専門的な知識やコミュニケーション能力が求められる職種であり、治験業界において不可欠な役割を担っています。
CRAの業務内容
- 施設要件調査、試験担当医師要件調査:治験に参加する資格の有無を調査
- 施設契約手続き:治験参加に必要な書類の作成
- IRB申請資料作成補助:倫理審査委員会で治験実施の許可を得るための資料作り
- スタートアップミーティング:診療科・関連部署に治験の概要を説明する
- クエリ対応:CRCが入力した症例報告書の内容にの不備を確認・修正依頼
- SDV:治験がプロトコルに沿って逸脱なく進んでいることを診療録をチェックして確認
- 症例登録促進:患者スクリーニングの状況チェック、候補者の適格性をチェック
- 重篤な有害事象対応:治験中に生じた重篤な有害事象の対応を医療従事者・CRCに指示
CRAの向き不向き
向いてる人 |
|
---|---|
向いていない人 |
|
CRAのやりがい
- 治験に携わることによる医療・医薬品業界への貢献できる
- 担当の治験を通して多様な専門知識やスキルが身につく
- 患者さんの命を救うことにつながる治験に携われる
- 会社のお金でグルメツアーやJACダイヤモンドになれる
CRAのよくある質問
臨床検査技師から治験業界への転職難易度はそれほど高くないことか、未経験でもCRAに転職できます。
CRAの仕事がきついと言われる理由は下記の3つです。
- 治験実施先とのやり取りや調整が多く、時間的にも精神的にも負担が大きいこと
- 治験のプロトコルに従って厳密なモニタリングが求められるため、精度の高い作業が求められること
- 繁忙期には週末や夜間にも対応が必要となるため、プライベートとの両立が難しいことが挙げられます。
区分 | 外勤 |
在宅ワーク | ○ |
フレックスタイム | ○ |
直行直帰 | ○ |
みなし残業 | ○ |
移動手段 | 公共交通機関 |
出張品度 | 毎週 |
臨床検査技師の転職で人気の企業の他職種全6選を徹底比較!
今回は臨床検査技師からの転職で人気の企業の他職種全6選を比較検証し、臨床検査技師からのキャリアチェンジで最もオススメの異職種を決定しました。
比較検証は以下の4点について行いました。
- 年収
- 働きやすさ
- やりがい
- 臨床検査技師との関連度
今回検証した企業の他職種
- アプリケーション・スペシャリスト(ASP)
- 治験コーディネーター(CRC)
- 研究開発職(R&D)
- メディカル・アフェアーズ(MA)
- メディカル・サイエンス・リエゾン(MSL)
- 臨床開発モニター(CRA)
検証①年収
年収は転職で最も重要視すべき要素です。どれだけやりがいがある仕事でも年収が下がる転職は後悔に繋がります。特別な理由がない限り、年収アップは転職の必須条件にしましょう。
ここでは各職種の年収を比較して、年収が高い職種を高評価にしています。
とにかく稼ぎたい方や一家の大黒柱として経済力を強化したい方は年収が高評価の職種を選択しましょう。
検証②働きやすさ
各職種の残業時間の多さ・休みの取りやすさ・業務の融通の効きやすさを総合的に勘案して比較しました。ワークライフバランスが取りやすい職種を高評価にしています。
シングルの方やプライベートの時間を大切にしたい方は働きやすさに注目して転職先を選定しましょう。
検証③やりがい
業務内容の臨床への貢献度、社会貢献度が高い職種を高評価にしています。
現職の業務にやりがいを感じなかったり、もっとスキルアップしたいと考えている方はやりがいが高得点の職種を選択することで満足できる転職に繋がります。
検証④臨床検査技師との関連度
臨床検査技師の業務内容との関連性を比較しました。
高評価の職種ほど臨床検査技師の資格・経験・適性を活かせるため、転職難易度が低く転職後もスムーズに業務に従事できます。
臨床検査技師の他職種への転職でよくある質問
他職種へ転職すれば必ず年収がアップしますか?
営利企業の他職種へ転職すれば確実に年収はアップします。
下表に示す通り、臨床検査技師の平均年収は20代で400万円台、30代で500万円台程度です。
年齢 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
20-24歳 | 337万円 | 336万円 |
25-29歳 | 403万円 | 416万円 |
30-34歳 | 459万円 | 424万円 |
35-39歳 | 519万円 | 473万円 |
40-44歳 | 576万円 | 491万円 |
45-49歳 | 721万円 | 513万円 |
50-54歳 | 740万円 | 571万円 |
55-59歳 | 707万円 | 549万円 |
一方、他職種に転職した私の年収は下表の通り。
年代 | 職種 | 年収(最大) | 同年代男性臨床検査技師の年収 |
---|---|---|---|
20-24歳 | 臨床検査技師 | 390万円 | 337万円 |
25歳 | 胚培養士 | 400万円 | 403万円 |
26-29歳 | CRC | 500万円 | 403万円 |
30-32歳 | アプリケーションスペシャリスト | 700万円 | 459万円 |
32-34歳 | 研究開発 | 750万円 | 459万円 |
企業に入社すれば同年代の臨床検査技師より遥かに多い給料がもらえます。
客観的なデータとして、公的機関の集計結果もご覧ください。

※計算方法:きまって支給する現金支給額×12+年間賞与その他特別給与額
医療機器メーカーの1例ですが、医療系専門職の中で特に高年収といわれる薬剤師よりも年収が多いことが分かります。
臨床検査技師から他職種に転職するにはどうすれば良いですか?
ヘルスケア業界・ライフサイエンス業界・メディカル業界の転職に特化した転職エージェントを利用するのが効率的でオススメです。
臨床検査技師から転職できる異業種は医療系専門職であり、ヘルスケア業界・ライフサイエンス業界・メディカル業界に属します。これらの業界は高年収求人が多く転職サイトに掲載すると応募が殺到するため、転職エージェントを介して応募者を限定するが一般的です。
ヘルスケア業界・ライフサイエンス業界・メディカル業界の転職に強みを持つ転職エージェントは下記の記事で解説しているので参考にしてください。
