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辞めてよかった!臨床検査技師の将来性にまつわる5つの残酷な真実

臨床検査技師 やめとけ

Sドラゴン
Sドラゴン
あなたは何で臨床検査技師を続けているのですか?

この問いに対して自信を持って回答できる方は臨床検査技師を続けても後悔しません。ご自身のやりたいことを叶えるためにこれまで以上に頑張ってください。

一方で、回答が曖昧だったり『特に理由はないけどなんとなく』という方はこのまま臨床検査技師を続けていると後悔する日が必ずやってきます。

医療職で給料が安定しているから

国家資格で将来安泰だから

人を助ける仕事がしたい

手に職をつけて成長したい

就職先が多く再就職も簡単だから

本記事では上記のような理由で臨床検査技師を続けている方に対する注意喚起を含め、臨床検査技師の今後にまつわる5つの残酷な真実を解説します。

 

私は臨床検査技師として約5年間総合病院に勤務、外資検査機器メーカーとして約4年間勤務して医療機関の内外から『臨床検査技師』という職種を見てきました。

どの医療機関を見ても大体はこんな感じ。

  • 検体系検査技師の将来は検査機器メーカーに掌握される
  • 生体系検査技師は予約枠を超えて検査させられ馬車馬の如く働かされ続ける
  • 責任・業務時間は増える一方で賃金は横ばいかやや低下傾向
  • それでも学会発表は強要され業務終了後の自分の時間を削ってタダ働き
Sドラゴン
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正直、今の臨床検査技師の労働環境はいわゆるブラック企業と同じ待遇です。

今から臨床検査技師を目指そうとしている方も、既に臨床検査技師として働いている方も、本当に臨床検査技師を続けて大丈夫なのか?

本記事を参考にして考えてみてください。

この記事を書いた人

Sドラゴン

■奈良県天理市生まれ。最終学歴は3年制の専門学校卒。
■臨床検査技師⇨胚培養士⇨治験コーディネーターを経験して29歳で医療機器メーカーに入社。
■臨床検査技師を医療機関の内外から見てきた知見を共有します。

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医療職で給料が安定しているから

医療職で給料が安定しているから。

この理由で臨床検査技師を続けてはいけない理由は次の2点です。

  1. 臨床検査技師は医療職の中でも特に賃金が低い
  2. 医療機関含め日系企業の見通しは暗い

臨床検査技師は医療職の中でも特に賃金が低い

こちらのの表は医療機関勤務の代表的なコ・メディカルの20代の平均年収をまとめた表です。

臨床検査技師と他職種の平均年収(20代)
職種男性女性
20〜24歳25〜29歳20〜24歳25〜29歳
臨床検査技師310万円358万円306万円366万円
看護師349万円418万円352万円372万円
放射線技師346万円397万円322万円384万円
理学・作業療法士328万円374万円318万円364万円
薬剤師331万円456万円355万円419万円

出典:賃金構造基本統計調査 / 令和2年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種(厚生労働省)

新卒の頃(20代前半)こそ、賃金にそこまで大きな差はありませんが、20代後半ごろから徐々に職種間で賃金の差が大きくなります。

薬剤師は国家試験の難易度が高く、需要も多いためベース賃金が他職種より高いです。

看護師は夜勤が多い分臨床検査技師より年収が高くなる傾向です。

放射線技師はベース賃金は臨床検査技師と同等ですが、危険手当が付加されるため臨床検査技師より年収が若干高めの水準です。

つまり、医療機関勤務のコ・メディカルの中で臨床検査技師と理学・作業療法士は特に賃金が低い職種であるといえます。

医療機関含め日系企業の見通しは暗い

上記のグラフとツイートをご覧になって感の鋭い方はお気付きだと思います。

1995年以降、主要な先進国の中で唯一日本だけが平均賃金が横ばいやや低下傾向にあります。

この理由は下記ツイートに。

つまり、日本語しか話せない日本人・日系企業は外資・米国企業にカモにされているということです。

それは一般企業の話でしょ?医療機関には無関係では?
Sドラゴン
Sドラゴン
医療機関の主な収益源は保険診療における診療報酬ですよね。この診療報酬、年を追うごとに下方修正されていませんか?

この原因の1つが事業主(企業)が収める法人税の減少です。

そもそも、日本の国民医療費の21.2%を企業が負担していますが、これとは別に企業が収める法人税も公費の一部として賄われています。

Sドラゴン
Sドラゴン
社会保険料の半分を病院が肩代わりしてくれてるって知ってました?

企業の法人税は景気の動向に左右されやすい傾向があり、景気が悪くなると税収も減少します。

つまり、外資・米国企業に搾取されている日系企業は、今後も売り上げを大きく伸ばす可能性は低く法人税の大幅な増収は見込めません

Sドラゴン
Sドラゴン
超高齢化社会に突入中の日本では、今後も医療費が増大することは明らかですよね。

企業からの税収に期待できないため、国が取る施策は次の2つ。

個人が納める税額(消費税・所得税)の引き上げ

診療報酬の引き下げ

このまま日本の医療機関に勤め続けるということは

  • 診療報酬の引き下げにより給料が下がる
  • 消費税・所得税が増税されて手取りは今よりもさらに低くなる

これらのリスクを引き受けるのと同義です。

 

以上のことが医療職で安定しているからという理由で臨床検査技師を続けるべきではない答えです。

Sドラゴン
Sドラゴン
残念ながら臨床検査技師はあらゆる方向から搾取される運命にあります。

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国家資格で将来安泰だから

国家資格を持っていれば将来安泰。国家資格があればこの先もずっと働き口に困ることはない。

こんな幻想を抱いていませんか?

この考えが危険な理由を2つご紹介します。

  1. 臨床検査技師の国家資格に希少性はない
  2. 病院経営難で医療機関は減少の一途を辿る

臨床検査技師の国家資格に希少性はない

平成30年に公表された厚生労働省のデータによると、現在国内では64,080人が臨床検査技師として登録されており、看護師・薬剤師を除くコ・メディカルの中では理学療法士(PT)に次いで2番目に人口が多い職種です。

理学療法士については高齢化が進みリハビリが必要な患者数も増加することが見込まれるため適正な人数ですが、臨床検査技師はどうでしょうか?

コスト削減のため検査業務の縮小を余儀なくされている中で放射線技師よりも人数が多いという現実。

さらに臨床検査技師は他職種と異なり独占業務がない点も大きな不安要素です。

今後コスト削減のため検査業務(特に検体検査)は外注化がメインになる

臨床検査技師は独占業務がない

Sドラゴン
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つまり、臨床検査技師はこの先どんどんヒトが余っていくということです。

とはいえ、ワクチンの打ち手タスク・シフティングによる業務拡大など、臨床検査技師会主導で検査技師の新たな価値を見出すための活動の甲斐もあり、今後職を失って路頭にさまよう状況には陥らないでしょう。

だからといって安泰というわけではありません。

  • 新たな業務を習得するための勉強時間は時間外労働勤務の対象になりますか?
  • 新たな業務を請け負うことで給料が増加しますか?

おそらく、大多数の医療機関の方は答えがNOではありませんか?

給料は横ばいかやや増加する程度で、自分の時間だけがどんどん搾取されていく。

これが臨床検査技師がたどる今後の展望です。

病院経営難で医療機関は減少の一途を辿る

まずは現実からご覧ください。

上図は平成2年以降の国内の病院数の推移を示しています。

ご覧の通り、開設者に関わらず病院数は年々減少していることがお分かりいただけるでしょう。

病院数が減少する理由は主に次の3つ。

高齢者増加に伴う病院の支出増大

診療報酬の低下に伴う病院収益の減少

労働環境の劣悪化に伴う医師の絶対数の不足

これらの3つの要因が重なった医療機関は、経営を立て直すにも自院単独でのスタッフ増員は容易ではなく、結果としてダウンサイジングを余儀なくされる事例や実質的な経営破綻に追い込まれる事例が数多く見受けられ、経営統合に踏み切る場合も珍しくありません。

Sドラゴン
Sドラゴン
皆さんの地域にも近隣の医療機関が合併してできた新たな病院があるのではないでしょうか。

ここで問題なのは、労働環境が劣悪で絶対数が不足するのは医師や看護師など直接患者と対峙する職種であって臨床検査技師は該当しないという点です。

要するに、医師不足で医療機関が減少したとしても臨床検査技師の絶対数は変わらない(辞めない)ため、残ったポスト(経営統合先の病院)の取り合いになることが予想されます。

臨床検査技師は人手が余った状態で働き口が少なくなるため、競争率が高くなる。

競争率が高いということは採用されても安く買い叩かれる。(いくらでも替えが効く)

以上のことが国家資格で将来安泰だからという理由で臨床検査技師を続けるべきではない答えです。

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人(患者)を助ける仕事がしたい

自分の出した検査結果で患者を救うことができるとは、自分の出した検査結果で患者を死なせてしまうと表裏一体です。

例えば、心電図。

急性心筋梗塞で特徴的な波形を見つけて医師へ速報を入れ、すぐに治療介入したことで大事には至らなかった。

急性心筋梗塞で特徴的な波形を見落として発見が遅れたことで、治療介入が遅くなり手遅れになった。

もちろんこれは極端な例ですし、そもそも検査結果に基づいて治療方針を決めるのは医師

検査技師が所見を見落としたところで最終的には医師がチェックするため、責任の所在が臨床検査技師に及ぶことはないでしょう。

とはいえ、検査の誤報告はご法度。一度でも発生しようものなら、たちまち院内の関係各所から避難を浴び謝罪に行かことになります。

Sドラゴン
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検査結果は時に患者の生死に関わる重大な情報。結果のご報告などあってはなりません。

臨床検査技師はそれほど責任が重大な検査業務を担当しているにも関わらず、院内での立場は弱く、給料も医療従事者の中で最低レベル。

本当に人(患者)を助ける仕事がしたいなら、医師・薬剤師・看護師になるべきです。

以上のことが人(患者)を助ける仕事がしたいという理由で臨床検査技師を続けるべきではない答えです。

手に職をつけて成長したい

臨床検査技師なら手に職をつけるため、以下のような資格取得を目指したことがあると思います。

臨床検査技師の認定資格
  • 超音波検査士
  • 細胞検査士
  • 内視鏡技師
  • 認定輸血検査技師
  • 認定臨床微生物検査技師
  • 各種一級・二級臨床検査士
  • 緊急臨床検査士

これらの資格を取得することで、確かにワンランク上の臨床検査技師になれるでしょう。

Sドラゴン
Sドラゴン
実際、私も病院勤務時代に緊急臨床検査士・免疫と生化学の二級臨床検査士の資格を取得しました。

では、資格を取得するとどうなるのか?

結論、何も変わりません。

臨床検査技師の認定資格は自身の経歴に『箔』がつきますが、それだけ。資格取得によりできる業務が増えるわけでも、給料が大幅にアップするワケでもありません。

おそらく、多くの人が『自己満足のため』に認定資格を取得しているのではないでしょうか。

Sドラゴン
Sドラゴン
『認定技師の資格持ってるんですね、すごい!』と言われたら確かに嬉しくなりますが、その言葉には何の意味もないのが現実。

さらに、この臨床検査技師の認定資格は汎用性がなく、通用するのは医療業界の中の臨床検査技師業界だけ

頑張って多くの資格を取得して手に職をつけても他業界で自身の市場価値が大幅に高まることはありません。

Sドラゴン
Sドラゴン
臨床検査技師の認定資格は、臨床検査技師として一生働き続ける人のための資格みたいです。

臨床検査技師は生きている世界が狭すぎます。

人として成長したいなら臨床検査技師業界から飛び出す方がよほど賢い選択でしょう。

以上のことが手に職をつけて成長したいという理由で臨床検査技師を続けるべきではない答えです。

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就職先が多く再就職も簡単だから

まず、臨床検査技師が再就職するとしたら選択肢は大きく次の2つがあります。

臨床検査技師として再就職する

臨床検査技師以外で再就職する

臨床検査技師として再就職する

上述の通り、臨床検査技師は人手が余っているにも関わらず働き口の病院が減少傾向であり、再就職は以前と比べるとハードルが高くなっています。

Sドラゴン
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実際の求人を見てみると期間限定の非正規雇用の割合が多く、臨床検査技師として正社員で再就職することの難しさがうかがえます。

勤務条件は年間休日が120日を下回ることは当然で月収は20万円程度。

残念ながら臨床検査技師の人口が飽和している昨今、優良求人などほぼ存在しないのです。

Sドラゴン
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売れ残っている求人は安い賃金で馬車馬のように働かされるのが目に見えているブラック病院がほとんどでしょう。

臨床検査技師以外で再就職する

結論、臨床検査技師ではなく一般企業や他職種に再就職することは可能ですが狭き門であることに間違いありません。

理由は3つあります。

臨床検査技師時代のスキル・経験は他職種・他業界では需要が少なく未経験者扱いになる

臨床検査技師は一般的なビジネスマナーが備わっていないことが多い

臨床検査技師は一般的に市場価値を高めるスキルを持っていないことが多い

臨床検査技師時代のスキル・経験は他職種・他業界では需要が少なく未経験者扱いになる

臨床検査技師の経験やスキルは想像以上に需要が少なく、活かせる業界はヘルスケア業界の一部の企業に過ぎません。

他業界では意味をなさない経験のため、未経験者の扱いになり採用のハードルが高くなります。

Sドラゴン
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さらに、このハードルは年齢が上がるにつれどんどん高まっていきます。

臨床検査技師以外で再就職するにしても、これまでの経験が活かせるヘルスケア業界の企業への転職を検討すべきでしょう。

臨床検査技師は一般的なビジネスマナーが備わっていないことが多い

  • 電話対応
  • メールマナー
  • 言葉遣い
  • 顧客対応

臨床検査技師として勤務していると、これらの一般的なビジネスマナーがルーズになりがちです。

とはいえ、一般企業では新卒者でもできて当然のスキル。

企業が中途社員に求めることは『即戦力』。ビジネスマナーが備わっていなければ話になりません。

臨床検査技師は一般的に市場価値を高めるスキルを持っていないことが多い

一般的に以下のスキルを持つ人材は市場価値が高く、どの企業も欲しがる人材です。

市場価値を高めるスキル
  • プログラミングスキル
  • マーケティングスキル
  • マネージメントスキル
  • 問題解決能力
  • 仮説思考
Sドラゴン
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臨床検査技師の皆さんはこれらのスキルが身に付いているでしょうか?

どのスキルも病院で漫然と検査業務をしているだけでは身につかないものばかり。

臨床検査技師以外の職種に転職できる、狭き門をくぐれるのは、これらの汎用性の高いスキルを実践レベルで使いこなせる人材だけです。

以上のことが就職先が多く再就職も簡単だからという理由で臨床検査技師を続けるべきではない答えです。

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臨床検査技師を辞めてどこを目指すべきか

あなたの年齢が20代〜30代中半であれば、臨床検査技師のキャリアが活かせるヘルスケア業界の外資系企業に転職するべきです。

臨床検査技師から一般企業への転職はなかなか難易度が高いと言われていますが、若さがあれば十分実現可能です。

臨床検査技師からの転職が向いている具体的な職種は下記の5種類。

  • 不妊クリニックの胚培養士
  • 治験施設支援機関の治験コーディネーター(CRC)
  • 医療機器メーカーのアプリケーションスペシャリスト
  • 製薬メーカーのメディカルアフェアーズ(MA)
  • 企業の研究職

各職種の業務内容や臨床検査技師から転職するメリット・デメリット・転職の手順は臨床検査技師が活躍できる企業の他職種5選|転職方法を3ステップで解説で詳細に説明しているので、臨床検査技師から本気で脱出したい方はチェックしてみてください。

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まとめ:危険を察知して早めにヘルスケア業界の企業へ脱出しましょう!

高齢化社会の加速、国の財政困難、外資・米国企業による搾取…

臨床検査技師の労働環境が今後も悪化し続けることは目に見えており、何となく技師になった方には地獄でしかありません。

とはいえ、被害が甚大になる頃にはきっと大勢のライバルがあなたと同じことを考えているでしょう。

その上、加齢が進むにつれて企業に採用してもらえる可能性はどんどん低くなります。

Sドラゴン
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このまま検査技師を続けるべきか、早めにヘルスケア業界の企業で脱出すべきか。答えは明白だと思います。

ライバルが少ないうちに、安全地帯へ抜け出すことを検討されてみてはいかがでしょうか。