決まった定型業務を繰り返すだけの単純作業にストレスやつまらなさを感じていませんか?
業務内容は毎日同じことの繰り返しで飽き飽きしている
年収が低すぎて将来が不安
興味が無いのに学会発表や論文投稿を強要されて面倒
劣悪な労働環境・結果報告に対する重い責任
臨床検査技師のストレスから解放されるたった1つの方法とは、臨床検査技師に見切りをつけること。
つまり、他職種への転職です。
その気持ちは非常によく分かります。
当時の私も全く同じことで悩んで、なかなか転職に踏み切れませんでしたが、スティーブ・ジョブズのこんな言葉に出会ってから考え方が180度変わりました。
「他人の人生を生きるな。」
あなたがいないと仕事が回らない→結果辞められないので、好きでもない仕事を続けてしまう。というのは、まさに他人の人生を生きているのと同じです。
つまり、辞めてもあなたの代わりはいくらでもいるということが現実です。
もし、今のあなたが当時の私と同じようなことで悩んでいるなら、このまま臨床検査技師を続けるのは非常に勿体ない高いスペックの持ち主です。
はっきり言って臨床検査技師より知識や思考力・判断力・想像力を必要とするクリエイティブな業務(頭脳労働)の方が向いています。
- 不妊クリニックの胚培養士
- 治験施設支援機関の治験コーディネーター(CRC)
- 医療機器メーカーのアプリケーションスペシャリスト
- 製薬メーカーのメディカルアフェアーズ(MA)
- 企業の研究職
ちなみに、臨床検査技師から企業に転職するメリットはこんな感じ。
病院以外なら臨床検査技師の資格保持者は優遇される
頭脳労働は常に新しいことへの挑戦で飽きがこない
企業に転職すれば年収が大幅にアップする
業務時間内の自由時間が増える
今では臨床検査技師を辞めて本当に良かったと感じています。
もし、上記の職種に興味を持たれたなら臨床検査技師が活躍できる企業の他職種5選|転職方法を3ステップで解説で詳しく説明しているのでチェックしてみてください。
私が臨床検査技師に見切りをつけた理由と臨床検査技師から転職して良かったと感じたことを知りたい方は本記事の内容をチェックしてみてください。
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つまらない・ストレスと感じているなら臨床検査技師を辞めた方がよい6つの理由
先日、こんな内容をツイートしました。
私が臨床検査技師に見切りをつけた理由
✅検体系技師は手に職がなく将来が不安
✅毎日が同じことの繰り返しで退屈だった
✅業務時間中の自由がない
✅学会発表の資料作成は基本サービス残業
✅検査室という閉鎖空間しか知らない世間知らずが嫌になった
✅年配女性の人間関係のいざこざが面倒になった— Sドラゴン🐉32歳で年収700万円を稼ぐためのロードマップを解説 (@rinten59655542) October 29, 2021
こちらのツイート内容を深堀して解説していきます。
検体系技師は手に職がなく将来が不安
臨床検査技師が20年後に消える確率は90%って知ってましたか?
この確率には賛否両論ありますが、元医療機器メーカー勤務の経験から検体系技師の検査業務はAIに代替されると考えて間違いありません。
- 検査工程の機械化
- 分析装置の管理の簡易化
- 病院の経営難に伴う人員削減
- 結果承認のロジックは大規模データベースから判断される
現在の検査機器メーカーの狙いは『検査室の総取り』です。
つまり、遠心分離・検体分注・仕分け・測定・保存、これら全てをフルオートメーション化することで病院の経営効率化に貢献できることを院長へ積極的に提案しています。
メーカーが検査室へ行う提案内容は概ね次の2点です。
- ルーチン業務を自動化して現場技師の負担を減らしましょう。
- 機械ができることは機械に任せて、浮いたリソースを検査室外の業務に介入させて臨床検査技師のプレゼンスを高めましょう。
一見、臨床検査技師のことを想った提案に聞こえますが『検査室外の業務』については何も言及がなく浮いたリソースの活用方法は検査技師に丸投げしています。
検体系臨床検査技師が検査室の外でできる業務は
- NST 、ICTなどのチーム医療に参加して検査データについて言及すること
- ICU・ERに常駐して現場で検査等を実施する
などがあげられますがどの業務も臨床検査技師でなければできない独占業務ではありません。
ちなみに
検体検査技師業務のメイン業務である『精度管理』については臨床検査技師会から下記のような内容が提言されています。
分析技術が発達し測定誤差が顕著に小さくなった段階においては、過剰な精度追求は臨床的にも効率化の面においてもその意義は乏しく、臨床的に許容し得る測定誤差の限界としての目標の設定が重要となる。
出典:臨床検査精度管理調査の定量検査評価法と試料に関する日臨技指針|社団法人日本臨床衛生検査技師会 精度管理調査評価法検討・試料検討ワーキンググループ
毎日が同じことの繰り返しで退屈
毎日朝から晩まで同じことを繰り返すだけの業務になんの面白みも感じませんでした。
検体系臨床検査技師の業務は「検体を遠心して装置にかけてデータを承認する」というワンパターンですし、1日中誰とも話さないことなど日常茶飯事。
検体測定以外にもメンテナンスや精度管理など他の業務もありますが、どの業務も思考停止状態でできるものばかりなのでやりがいなど微塵もありません。
個人的な見解ですが医療従事者の中で患者さんから最も遠いのが検体系臨床検査技師だと思います。
業務時間内の自由がない
同じ作業を繰り返すだけで途中暇な時間があって眠たくなるにも関わらず、持ち場から離れられないのが検体系臨床検査技師です。
まとめて測定して空き時間を自由に使いたいけど至急検体は決められた時間内に報告が必須。少しでも報告が遅れたら臨床から鬼電が。
単調な仕事にも関わらず自分の采配で業務時間をコントロールできず自由時間は昼休みぐらいしかありません。
他の職種に転職すれば業務時間を圧縮して空き時間を自由に使えますよ。
学会発表の資料作成は基本サービス残業
中規模以上の病院に勤務すると「学会発表しろ」と上から命令されることがありますが、検討や資料作成は基本的には業務が終了した後に行わなければなりません。
学会発表は業務ではないため残業代の請求ができません。
そのため、検討や資料作成はサービス残業になることが多いです。
そもそも、学会発表の題材も自分が興味を持っている訳ではないので、やりたくないことをタダ働きさせられている状態なので非常にストレスを感じます。
臨床検査技師の学会発表は興味のない人からすると全く無意味な時間です。
検査室という閉鎖空間しか知らない世間知らずになる
臨床検査技師は他の病院スタッフと一緒に仕事をする機会が異常に少ないため、病院スタッフから「臨床検査技師さん?誰がいたっけ?」と辛辣な言葉を浴びる程病院内でもマイナーな職種です。
また、メーカーや他の病院スタッフなど外部の人間とやり取りをする機会も少ないため多くの臨床検査技師は「検査室の常識」=「自分の常識」となってしまい、外部の人間とやり取りをした時に話が噛み合わないということが頻発します。
一例を挙げると、臨床検査技師はビジネスマナーが備わっていない人が非常に多いです。
臨床検査技師として病院で勤めているとビジネスマナーを使う機会がないため身に付いていなくても全く困りませんが、転職して一般企業に勤務した時に恥ずかしい思いをすることになります。
ビジネスマナーが身に付いていない、またはビジネスマナーって何?と思った人は検査室という狭い閉鎖空間しか知らない世間知らずになりつつあるので今後の身の振り方に注意が必要です。
年配技師同士の派閥争いが面倒
臨床検査技師はキツい仕事ではないため離職率が低く、比較的年配の方の人口が多いです。
閉鎖空間に慣れた年配技師は「自分の能力は優れている」とプライドが高い人が多く、そのような人が同じ検査室内に複数存在すると必ず派閥争いが発生します。
ちなみに医療機器メーカーに転職してから複数の病院を見てきましたが、基本的にこの傾向(年配技師の割合が高く、年配技師同士の派閥争いが起こること)はどの病院でも発生していました。
参考情報:臨床検査技師の男女別・年齢別の人口比

厚生労働省の2020年「賃金構造基本統計調査」によると、臨床検査技師全体の男女比は男性の人数が17,820人に対して女性が43,530人でおよお3:7ぐらいの割合です。
女性技師人口を年代別に見てみると最も多年代は25〜29歳(7,500人)ですが、次いで50〜54歳(5,340人)、45〜49歳(5,130人)と年配女性の割合が比較的多い状況です。
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臨床検査技師を辞めるメリット
自分の市場価値が高められる
臨床検査技師の業務で得られる能力・スキル・経験は臨床検査技師でしか通用しないため、いくら能力を高めても他業界では一切評価されません。
自分の市場価値を高めるためには他業界・企業に転職しても通用するスキルを身につける必要があります。
- プレゼンスキル
- 時間管理能力
- マルチタスク
- 実践的思考力
- 高い体外折衝・調整能力
業務内容が『つまらない』と感じなくなる
臨床検査技師は決まった業務をひたすら繰り返すだけなので必ず『飽き』がきます。
一方、企業では顧客に応じて求められる対応が異なるため同じ業務を繰り返すということがなく、仕事に飽きることがありません。
つまらないと感じながら漫然と日々を過ごすことは人生の時間を無駄にする行為なので今すぐ現状を変えるべきです。
将来への不安を抱えながら悶々と過ごすことがなくなる
少し古いデータですが2013年の海外の調査によると臨床検査技師がAIに仕事を奪われる確率は90%という結果でした。
2013年|オックスフォード大学のマイケル・A・オズボーン博士ら|「THE FUTURE OF EMPLOYMENT: HOW SUSCEPTIBLE ARE JOBS TO COMPUTERISATION?(雇用の未来、コンピュータ化によって仕事は失われるのか?)」
また、別の調査では2018年6月22日発売の女性セブンで「10年後に無くなる職業ランキング」が発表されており、臨床検査技師は47位にランクイン、AIに仕事を奪われる確率は77.6%という結果でした。
もちろん、臨床検査技師が100%消失するとは考えにくいですが、少なくても検体検査担当臨床検査技師の見通しは暗いです。
既に海外や国内の一部の病院でもフルオートメーションの検査室が完成しており、検体検査担当技師の行き場は確実に無くなりつつあります。
とあるサイトで『臨床検査技師の業務の広さは圧倒的財産』との記載を見つけましたが、逆を言えば臨床検査技師は誰でもできるような仕事しか扱えず独占業務がないことの裏返しです。
仕事が無くなって行き詰まることはないかもしれませんが、行き場の無くなった検体検査担当技師は病院内のあらゆる雑務をこなすことでしか存在価値が見出せない時代が確実に近づいています。
空き時間を有効活用できるようになる
臨床検査技師として医療機関で働く限り業務時間内で空き時間があっても自由に使えません。
検査の合間でスマホを触ること程度ならできるかしれませんが、外出して家の用事を済ませたり、午前中いっぱいを自分の好きなことに費やすことなどは不可能です。
一方、企業の外勤者は業務時間内でも与えられ業務さえこなしておけば空いた時間は自分の自由に使うことができます。
そのため
- 市役所に書類を提出する
- 家の用事をする
- 友達とランチに行く
- 映画を鑑る
このようなことが業務時間内にできます。
空き時間を有効活用できるため「特にやることがないけど検査室から出られず時間が全く経過しない」なんてことが起こりません。
閉鎖空間から飛び出すことで考え方の幅が広がる
臨床検査技師は検査室という狭い閉鎖空間でしか生きていないため、限られた人間の考え方しか参考にできず自分の考え方の幅が非常に狭い人が多いです。
検査技師がやり取りする外部の人間はメーカー社員ぐらいですが、メーカー社員は検査技師が顧客なので基本的には技師の意見を否定したり、アドバイスをすることはしないため検査技師は常に自分が正しいと勘違いしてしまいます。
ヒトが成長できるのは間違いを指摘されて、それに対する是正措置を講じた時です。
異なる業界・業種の人間から指摘やアドバイスが貰えないことは自分のやり方や思考を客観的に評価する機会が与えられないため、いつまで経っても成長ができません。
臨床検査技師として働き続ける限りこの真意に気付けないため、視野の狭い人間のまま人生が終わることになります。
面倒な人間関係に巻き込まれることがなくなる
検査室から脱出すると年配技師同士の不毛な派閥争いから解放されるため人間関係の余計なストレスは発生しません。
人間関係で悩み続けることは精神衛生上良くありません。悩みの種が”年配技師”なのであれば転職することで人間関係の悩みが解消されます。
【臨床検査技師はつまらない・ストレス】今すぐ辞めるべき6つの理由と6つのメリットのまとめ
臨床検査技師の業務がつまらない・ストレスと感じている人が今すぐ臨床検査技師を辞めた方がよい6つの理由と臨床検査技師を辞める6つのメリットをまとめます。
- 臨床検査技師を辞めた方がよい6つの理由
- 検体系臨床検査技師は手に職がなく将来が不安
- 毎日が同じことの繰り返しで退屈
- 業務時間中の自由がない
- 学会発表の資料作成は基本サービス残業
- 検査室という閉鎖空間しか知らない世間知らずになる
- 年配技師の人間関係のいざこざが面倒
- 臨床検査技師を辞める6つのメリット
- 自分の市場価値が高められる
- 業務内容が『つまらない』と感じなくなる
- 将来への不安を抱えながら悶々と過ごすことがなくなる
- 空き時間を有効活用できるようになる
- 閉鎖空間から飛び出すことで考え方の幅が広がる
- 面倒な人間関係に巻き込まれることがなくなる
個人的には業務や待遇に不満を抱えながら臨床検査技師を続ける理由は何もないと考えます。
臨床検査技師は確かに安定しているかもしれませんが『安定』とは『安く定まること』。
このまま技師を続けても今より生活が楽になることは絶対にありません。