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臨床検査技師の仕事はなくなるのか?医療DX・AI・自動化の波にのまれる人、活かす人。その分岐点は「今」

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臨床検査技師/臨転堂の運営者
病院勤務後、大手診断薬メーカーへ転職。転職経験を活かし、臨床検査技師向けキャリア情報を発信中。「臨床検査技師の可能性を広げる」がモットー。
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「AIに仕事を奪われるのでは?」
「自動化が進んだら、もう技師はいらないのでは?」

そんな不安は、もはや“未来の話”ではありません。
すでに現場では、技師の働き方に大きな地殻変動が起きています。

そして今、その変化を本格的に加速させているのが――
**国が主導する「医療DX令和ビジョン2030」**です。

医療DXは現実に進行している

2023年、政府が掲げた医療DX令和ビジョン2030では、以下の変革が進んでいます:

  • 全国医療情報プラットフォームの創設
     → 検査結果・処方歴などが全国の医療機関で共有され、患者情報の一元管理が実現される。
  • 電子カルテの標準化
     → すべての医療機関で統一フォーマットを使用、属人的な知識や個別の運用が不要になる。
  • 診療報酬改定のDX化
     → 請求や記録業務のペーパーレス化が進み、アナログ業務そのものが制度から排除されつつある

これらは、業務効率の改善にとどまらず、
“人による判断”や“現場感覚”が必要ないとされる環境を作り出しつつあります。

若手ライバルは、毎年確実に増えている

たとえば、第71回臨床検査技師国家試験では4340人が合格しました。
この数は毎年ほぼ一定、そして全員がDXネイティブ・AI親和性の高い世代です。

AIに抵抗がない技師が続々と現場に入ってくる一方で、
変化に順応できない技師は“選ばれない側”へと追いやられていく。

「経験があるから大丈夫」という安心感が、
変化から目をそらす“最大のリスク”になり得るのです。

AIはすでに現場を“再定義”している

以下は、すでに検査現場で実装・検証されている技術例です:

  • NT-proBNPやHbA1cなどの在宅測定(CGM)
     → 患者が自宅で連続測定し、医師とリアルタイムでデータ共有。
  • AIが異常値を検知し、医師にアラート通知
     → 技師はその妥当性を判断し、医師の臨床判断を支援。
  • DoWith方式:検査が“生活に溶け込む”時代
     → 通院せずとも病状管理が可能になる仕組みが進行中。
  • 在宅医療チームにおける技師の参画
     → モニタリング・測定・データ連携を担う役割が拡大。
  • ロボット・自動化による検体処理の完全無人化
     → 一部施設では採血〜報告までAIとロボットのみで完結。
  • 多項目データからAIが“予兆”を抽出・解析
     → 重症化や再発の兆候を検出、事前介入が可能に。

「ルーチン技師」は淘汰の対象に

このような自動化とAI支援の流れの中で、
“測定するだけ”の技師は価値を失っていきます。

代わりに求められるのは――

  • AIの出力を臨床的に読み解き、判断できる力
  • 異常データの背景や経時変化を踏まえ、提案できる力
  • 医療チームの一員として、連携・助言できる存在

“AIと共に働ける技師”が選ばれ、
“AIを使いこなせない技師”は取り残されていく時代です。

生理検査技師も例外ではない

  • 心電図:AIが不整脈を自動検出
  • エコー:構造を自動認識・自動測定
  • 肺機能検査:AIによる自動レポート作成

これらの精度が高まる今、
重要なのは**「それをどう読むか」「臨床にどうつなげるか」**という判断力です。

たとえば:

  • 過去データや症状と照合して再検査の必要性を見極める
  • 医師に所見を補足し、診断判断の一助になるコメントを出す

生理機能検査技師は、診療の最前線でAIを補完する“最後の目”としての存在感が問われています。

地域による“淘汰スピード”にも注意

  • 都市部:DX・AI導入が進み、技師の役割も進化
  • 地方:検査外注化、人員削減、他職種兼務などの流れが進行

つまり、同じスキルを持っていても、地域によって生き残れるかが変わる時代です。

「今いる場所」で成長の限界を感じるなら、
選べるうちに“次の選択肢”を見つけておくべきです。

いますぐ転職しなくてもいい。でも、“何も知らない”のが一番危険

いま動いている人は:

  • DX推進病院へのキャリアチェンジ
  • AI活用企業への転職や研究開発分野への移行
  • 在宅・予防医療分野での活躍を模索

これらはすべて、「情報を集めた人だけ」が得られている選択肢です。

まとめ:まずは“知ること”が、未来を守る第一歩

医療DXとAIの波は、待ってくれません。
そして、若手ライバルは毎年増え続けています。

今の働き方にしがみつくか?
変化に乗って未来を選び取るか?

その分かれ道は、
今日、情報を集めることから始まります。

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ABOUT ME
龍神
経歴:臨床検査技師→胚培養士→治験コーディネーター→アプリケーションスペシャリスト→研究開発・細胞培養→検査試薬メーカー技術員 保有資格:臨床検査技師免許 、緊急臨床検査士 、二級臨床検査士(臨床化学/免疫血清学)