AIの発達により臨床検査技師の将来性が不安視されている中、手に職をつけたい方も多いでしょう。
その中でもエコー検査室は多くの需要と専門性の高さから、特に人気のある部署です。
本記事は、これからエコー検査に携わりたい方に向けて、現職で取るべき行動をまとめています。
エコー検査技師となり、将来活躍したい方はぜひ参考にしてください。
現職でエコー検査を行うための対策
医療機関において、配属先が決定してからの部署異動は至極困難です。そのため、検体検査室に配属された方がエコー検査室に異動するには積極性が必要とされます。
以下に、エコー検査室への部署異動を達成するために必要なステップを解説します。
エコー検査を希望していることを声に出す
「エコー検査したいの?アピールが足らんわぁ」
これはエコー検査を希望していたけど叶わなかった私が当時の副技師長から言われた言葉です。
あなたはエコー検査に携わりたい希望を上司や技師長にきちんとアピールしていますか?
同期で話をしているだけなら、いつまでたってもエコー検査に携わることはできません。
部署移動はよほどのことが無いと達成できませんが、前例がないからといって諦めるのはもったいないです。
まずは「エコー検査に携わりたい」ことを声に出してアピールすることから始めましょう。
エコー検査への熱意を行動で示す
「エコー検査に携わりたい」
口に出してアピールすることは簡単ですが、実際にあなたをエコー検査室に配属するには材料が足りません。
要するに、今の仕事が嫌で他に目移りしているだけではないか?エコー検査室に異動させても次は「スクリーナーになりたい」と言うのではないだろうか。このように思われてしまいます。
そのため、今が嫌で部署異動を希望しているのではなく、エコー検査への熱量が高いため異動したいということを訴求する必要があります。
具体的には、エコー検査室の勉強会への任意参加、医局カンファレンスへの同席・見学の申し出、ルーチン検査終了後の自己学習などの行動の積み重ねにより、上司や技師長はあなたのエコー検査への情熱を感じ取ってくれるでしょう。
今の役割を全うする
「権利を主張する前に義務を果たせ」という言葉が示すように、まずあなたの役割と責任を充実させることが重要です。自身の主要業務を効率的かつ効果的にこなし、余裕があればエコー検査に関連する業務を積極的に手伝うことで、自身の意欲と能力を示すことができます。
エコー検査室が人手不足とはいえ、患者さんや医師と円滑なコミュニケーションがとれる優秀な人材が欲しいのは確実です。今の業務で高い評価を獲得し優秀な人材であることをアピールすることがエコー検査室への部署異動の鍵となるでしょう。
未経験からエコー検査に携われる職場への転職を検討する
現職でエコー検査への情熱をどれだけアピールしても、その努力が必ず報われるとは限りません。医療機関での部署異動は、厳格な人員計画、各部署の専門性、および組織文化のため困難とされているからです。
それに、万が一部署異動により今の上司との関係性が悪化すると働きづらさを感じることもあるでしょう。
「部署異動の申し出はなかなか言い出しづらい。」
そんな方におすすめなのが検診施設への転職です。
検診施設のおすすめ理由
- エコーを未経験から研修してくれる施設が多数ある
- 日勤のみで働けるためオンコール対応がない
- 自分のペースで検査できるためプレッシャーが少ない
検診施設では多くの基本的なエコー検査を行うため、技術の基礎を学び、実践経験を積むことができます。ここでの経験は、エコー検査の基礎を固める上で非常に有効です。
また、給料が意外と高いことや休みを取りやすいことからプライベートの充実にも繋がる点も検診施設ならではのメリットといえるでしょう。
ただし、手技が熟練してくると正常症例ばかりの検診施設ではやや物足りなさを感じることになります。そうなった時は専門的な病院への転職を検討すれば良いでしょう。検診施設で一定の経験を積めば、エコー経験者としてより専門的なエコー検査を行う病院への転職を考えることができます。ここでは、より複雑で専門性の高いエコー検査に携わることが可能になり、キャリアアップを目指せます。
検診施設の具体的な求人を見てみたい方は下記記事で紹介している転職サイトで「検診施設希望」と条件提示すれば最新の検診施設求人を多数紹介してもらえます。
まとめ
エコー検査技師としてのキャリアを成功させるためには、現職でのスキルアップや資格取得、そして経験を積むための戦略的な転職が重要です。
自身の目標と現状をしっかりと把握し、段階的にキャリアを積み重ねていくことが成功の鍵を握ります。