リファラル(社員紹介)を通じた転職は、信頼性の高い情報源として多くの人に利用されていますが、すべての人にとって最適な選択肢であるとは限りません。
この記事では、リファラル転職のメリットを享受できない状況や、そのような転職方法が推奨されない具体的な理由を掘り下げていきます。
結論として、求職者からリファラル転職を打診しても99%うまくいきません。転職サイトや転職エージェントを通した正攻法で転職活動を行いましょう。
リファラルで転職活動を進めようと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
リファラル転職がおすすめできない3つの理由
求職者側からリファラル転職をアプローチする場合、社員(企業)はあなたに興味がないという前提を理解すべきです。
この前提から、リファラル転職には以下の3つのデメリットがありおすすめできません。
社員の余計な仕事が増えて嫌がられる
リファラル転職を推進することで、社員には紹介した友人や知人の選考過程に関わる余計な仕事が増えることがあります。この過程では、推薦の手続き、面接の調整、時には入社後のフォローアップまで、社員に様々な追加業務が発生します。
これらの業務は、本来の職務に加えた追加の負担となり、仕事の効率低下や職場内のストレスの原因となり得るため、社員から嫌がられることがあります。
社員がすぐに行動するとは限らない
リファラル転職の場合、紹介された候補者がいつ実際に社内の関係者によって真剣に検討されるかは予測が難しいという問題があります。社員が友人や知人を紹介する際、その候補者の履歴書や経歴が速やかに人事部門や採用担当者によって評価され、適切なフィードバックが返ってくるとは限りません。
多忙な業務の中で、紹介された候補者の件が適切な注意を払われずに後回しにされたり、忘れ去られたりすることもあり得ます。
NGだった時社員との関係性が崩壊して気まずい
推薦した候補者が選考で不採用となった場合、社員とその候補者との関係性に亀裂が入るリスクがあります。特に親しい関係にあった場合、不採用の結果が社員の責任であると錯覚されることもあり、その結果、職場内外での人間関係に悪影響を及ぼす可能性があります。
このような状況は、社員にとって大きな精神的負担となり、職場の雰囲気を悪化させることも懸念されます。
興味のない異性からアプローチされても正直困りますよね。
リファラル転職が成功するケース
求職者側からリファラルを打診しても99%うまくいきませんが、社員からリファラルの提案があった場合は99%うまくいきます。
社員にあなたを採用したい理由がある
社員が候補者を推薦する際、その人物の能力や経験、職場への適合性などに確信を持っている場合があります。
社員が推薦の背後にある具体的な理由や、候補者が以前に示した卓越した成果や貢献を明確に示せる場合、その推薦は採用担当者に強い印象を与えることになります。
このような状況では、社員の信頼と評価が候補者の採用確率を高める重要な要素となります。
リファラルでインセンティブが発生するキャンペーンをうっているケースも考えられます。
企業にあなたを採用したい理由がある
候補者が企業のニーズや文化に合致し、特定のスキルセットや経験を持っている場合、企業はその候補者を採用したいと考えるでしょう。リファラル経由であっても、候補者が企業の現在の課題を解決できる潜在能力を持っていることが明らかであれば、企業は積極的にその人材を獲得しようとします。
このプロセスでは、候補者が企業の長期的な目標にどのように貢献できるかが重要な判断基準となります。
企業が積極的に採用活動を行なっているかどうかは、転職サイトで求人募集があるかどうかで確認できます。
社員からのリファラルは不採用にしづらい
社員からの推薦は、社内の採用プロセスにおいて特別な重みを持ちます。
社内の誰かが候補者を直接推薦することは、その候補者が社内の既存の信頼関係やネットワークを通じて間接的に信頼されていることを意味します。このため、リファラル経由の候補者を不採用にする決定は、慎重に行われる傾向があります。
特に、推薦した社員が高い評価を受けている場合や、組織内で重要な役割を担っている場合、その推薦はさらに重要視されます。
まとめ
リファラル転職は社員(企業)からニーズがある場合に限り非常に有効な転職手法となり得ますが、求職者側からアプローチしても必ず良い結果が生まれるわけではありません。
また、現在でもリファラルによる入社は「コネ入社」「エコ贔屓」などネガティブなイメージがあるため、入社後に人間関係の構築が難しくなる側面もあります。
転職活動がスムーズに進んでいない時は他人を頼りたくなる気持ちはよく理解できますが、リファラル転職を積極的に狙うことは避け、転職サイトや企業の採用ページ等の正攻ルートで正々堂々転職活動を行うことを心がけましょう。