30代が書類選考で落ちる6つの理由?
- 経験やスキルが足りていない
- 20代を採用対象としている
- 転職回数が多い/離職期間が長い
- アピールになっていない
- 見た目の印象が悪い
- 応募が殺到している
30代で書類が通らない理由としてこのような記載を見かけました。
確かにこれらは書類選考が通過できない理由ですが、的を得た回答ではありません。本質はもっとシンプル。
情報量が多すぎて整理ができていないから何をアピールしたいのかがわからず読む気がなくなるためです。
それはないわ。転職エージェントにもちゃんと確認してもらってるから。
転職エージェントから加筆・修正の依頼や構成見直しの連絡はありましたか?彼らは書類内容を細かくチェックしていないことが多いため、頼りすぎは禁物です。
職歴・資格情報は全てレジュメに記載すればよいと思われていませんか?職務経歴書の整理が不十分な状態で情報を詰め込みすぎることは相手の読む気を根こそぎ奪う行為なので絶対にやめるべきです。
加えて、以下の質問のどちらかがYESの場合、ほぼ間違いなくあなたの職務経歴書は転職エージェントに読まれていません。
- 職務経歴書を我流で作成している。
- 内容が同じ職務経歴書を複数の求人応募に使用している。
万人受けする職務経歴書を使い回して内定がもらえるのは20代まで。30代がこの手法で転職活動を行なっても書類選考は通過できません。
30代の転職は数を打てば当たるというものではありません。
本記事では、書類選考が通過しない30代に向けて、内容を読んでもらえる職務経歴書の構成を解説します。
少なくても直近で10社以上に応募して全てお見送りになった方は書類の内容に問題があります。
本記事を参考に職務経歴書を整理してください。
もし、自分でチェックする余裕がない方は、本記事で紹介している専門性の高い転職エージェントを活用することでチェック・修正の手間を大幅に削減できますので参考にしてください。
履歴書と職務経歴書の年号の統一
学歴・職歴を記載する際の年号表記について、西暦・和暦のどちらが選考に有利かということはありません。自分が書きやすい方で書けばよいでしょう。
ただし、同じ履歴書のなかで西暦と和暦を混在させないように注意しましょう。その際、職務経歴書と履歴書の年号の統一も忘れずチェックしてください。
転職エージェントの話だと、年号は西暦で記載することが一般的なようです。
PREP法で記載する
PREP法(Point, Reason, Example, Point)は、コミュニケーションやプレゼンテーションにおいて一貫性と説得力を持たせるために用いられる構造です。
PREP法を履歴書に応用することで、候補者としての価値と適格性を明確かつ効果的に伝えることができます。
Point (主張):職務要約、活かせる経験・知識・技術
履歴書の冒頭または各セクションの始めに、あなたが伝えたい主要なポイントや主張を置きます。たとえば、特定の職務経験やスキルセットに関する簡潔な声明を記述します。
まず初めに「職務要約」を記載、続いて「活かせる経験・知識・技術」を記載することで採用担当に職務経歴を詳細に確認してもらえます。
職務要約、活かせる経験・知識・技術は応募求人の職務内容や企業が求める人材像にフィットしていなければ採用担当の興味を引くことはできません。
少し面倒ですが、最低限の企業研究をして職務要約、活かせる経験・知識・技術の内容をカスタマイズしてください。
Reason (理由)+Example (例):職歴・資格・自己PR
次に、主張を支持する理由とその具体例を職歴に記載します。ここでは、主張したスキルや経験がどのような実体験で習得されたのか、求められる職種や業界に適しているのか、どのように以前の経験が今応募している職に貢献できるのか、を示します。
職歴が希薄だと主張を証明できず、お見送りになる可能性が高いです。
Example (例)では、成功事例、達成したプロジェクト、関連する成果や表彰など、数値や結果を用いて具体性を持たせることが重要です。
転職回数が多い場合は職務経歴書を2枚に収めるように簡素化した方がいいよね?
職歴が応募職種・業界に関連するなら、簡素化せず、枚数度外視で詳細に記載すべきです。
転職回数が多いのに職歴が希薄だと、何の実績もない「仕事が長続きしない人」「人間関係がうまく構築できない人」という評価になり即お見送りですので注意してください。
Point (再確認):締めの言葉
最後に、初めに述べたポイントを再確認します。これは、提供した情報が如何にあなたの適格性を示しており、貴社で活躍できるかを強調するためです。
主張・理由・例では過去の経験をロジック立てて説明しますが、Pointでは気持ちを伝えることで採用担当にやる気と熱意を効果的にアピールできます。
技術的なスキルや経験も重要ですが、多くの場合、同様のスキルセットを持つ候補者がいるため、熱意はあなたを際立たせる特徴となり得ます。
気持ちを込めた締めの言葉を添えて、あなただけの職務経歴書を完成させましょう。
転職エージェントの添削は当てにならない?
転職エージェントを利用するメリットの1つが「職務経歴書の添削」ですが、彼らの添削には頼りすぎない方が無難です。
量より質
転職エージェントは多くの応募者を扱うため、一人一人の職務経歴書にかける時間が限られています。結果として、表面的な変更や一般的な修正に留まり、個々の経験や能力を最大限に引き出す深い添削が行われない場合があります。
特に、CMで見るような大手転職エージェントは新たな求職者が次々に登録するためこの傾向が強く、求職者への対応が機械的になりがちです。
一般化されたアドバイス
多くの転職エージェントは、さまざまな業界や職種の応募者を扱っているため、提供するアドバイスが一般的であり、特定の職業や業界のニュアンスを捉えきれていない場合があります。
専門性が高い職種や特定の業界に特化した知識が必要な場合、そのアドバイスが最適ではない可能性があるので転職エージェント利用時は注意が必要です。
JACリクルートメントをはじめとした両面型で特定業界に特化した転職エージェントを利用しましょう。
個人の特性の見落とし
個々の経歴や特性、価値観、キャリアの目標を深く理解されることなく行われる添削は、あなたのユニークな魅力を十分に表現できないことがあります。
職務経歴書は、個人のキャリアのストーリーを伝える重要なツールであり、このパーソナライズが欠けていると効果的な自己PRになりません。
エージェントの目的の違い
転職エージェントは多くの場合、成果に基づいて報酬を得るため、できるだけ早く多くの候補者を職に就けることを目指しています。このため、個々の候補者の最適な職務適合ではなく、迅速なマッチングを優先する傾向があり、これが職務経歴書の質に反映されることがあります。
30代が利用すべき転職サイト
企業は転職市場において、30代は将来のマネージャー候補として長期的に定着し得る人材を求めます。総合職求人を扱う転職サイトや企業と求職者で担当が異なる分業型エージェントは、提供される情報が表面的過ぎて企業研究に必要な情報が圧倒的に欠けるため、書類選考の通過率も低くなります。
そのため、30代の転職ではリクルートエージェントやdodaのような分業型転職エージェントではなく、JACリクルートメント、ランスタッド、リクルートダイレクトスカウトなどの専門分野が特化している両面型の転職エージェントを利用すべきです。専門性が高い転職エージェントは業界動向を十分に理解したコンサルタントが企業ニーズを把握しているため、あなたの経歴で特に訴求すべき実績を明確にアドバイスしてくれます。
また、企業からのダイレクトスカウトを目的としたビズリーチへの登録も30代の転職なら必須です。専門性が高過ぎて転職エージェントでは評価しきれない経歴を有する場合、企業の採用担当者なら適切に評価してくれるため、思わぬ企業からスカウトが届きます。
まとめ:書類選考突破の鍵は職務経歴書の構成
書類選考を突破するための職務経歴書の構成のポイントは明確性、具体性、そして個性を示すことです。
求人に対して経験とスキルを関連性の高いものから順に整理し、それぞれに成果や具体的な数字を添えて説得力のある内容に仕上げましょう。その際、PREP法を用いることで、一貫性があり説得力のある読みやすい内容になります。
また、自己PRでは独自性と求人の職務への熱意を伝えることを心がけましょう。
これらを踏まえ、自分のキャリアストーリーを簡潔かつ効果的に伝えることが書類選考通過の鍵となります。
なお、構成の見直しで通過率がアップするのは『内容が充実しているケース』です。
そもそもの内容が希薄な場合は、あなたの魅力をアピールする情報を追記すことが優先です。
職務経歴書の内容が希薄なのか、自分の魅力をアピールするためにはどのような情報を追加すべきか。
このように迷うことがあれば、上述した専門性の高い転職エージェントを活用することで答えは見えてきます。
書類選考がなかなか通らなくて苦しい状況が続いているかもしれませんが、動き続けていれば必ず希望は見えてきます。後悔が残らないように、最後までやり切ってください。