以下の記事は、臨転堂が独自に実施したにしまファーマ 代表取締役 西 雅貴氏 独占インタビューの内容を編集・再構成したものです。数字や発言は取材時点のものです。
1. 親が敷いたレールを外れ、“わがまま”で選んだ東京行き
「30歳で“自分の好きなことを一度やってみよう”と思った。決め手は、仲の良い友人が独立して輝いていた姿でした」 ― 西 雅貴
大学も就職も“親のすすめ”で選んできたという西氏。
26歳を迎えた頃、独立した友人の姿に刺激を受けて「自分もレールから外れてみたい」と決意。最初に選んだのは MR としての 東京転職。ところが当時は「MR が東京へ転職する方法」に関する情報が皆無――これが にしまファーマ 誕生の原点だ。

「“選択肢がわからないから動けない”――この体験が、後に YouTube でキャリア情報を発信し、転職エージェントを立ち上げる原動力になりました」― 西 雅貴
2. 無計画で辞めた直後は “生活” が最大の壁
独立後、開業当初は売上ゼロ、家賃もギリギリの「生活との闘い」だったという。それでも YouTubeで情報発信を継続。
「転職に迷う人の“道標”になりたい」という強い動機だけが支えだった。― 西 雅貴
独立を宣言した以上は後戻りできない」と覚悟を決め、再就職は一切考えず事業を軌道に乗せることに没頭したという。
3.手厚すぎる“伴走型”コンサルが差別化の鍵

「希望に合わない求人は勧めません。時には“まだ転職しない方がいい”と助言することもあります」― 西 雅貴
大手エージェントにありがちな「大量求人の一斉送付」は行わず、 “この会社とこの人は合うか” を徹底的にすり合わせてから紹介。
面接同席・練習はもちろん、内定後も気軽に相談できるよう “何度でも” 面談を設定。早期退職者が出た事例では、本人と飲みに行くこともあり、次のステップを共に設計したという。
指標 | 公開データ(2025年6月時点・非公開初出) |
平均ヒアリング回数 | 2〜3回(希望に応じて上限なし) |
1候補者あたりの面談総時間 | 最長3時間超になることも |
1年以内の離職率 | 約7%(支援者の93%は定着) |
情報開示 | ネガティブ情報も包み隠さず提示。”入ってガッカリ”を防ぐ方針。 |
4.成功事例:年収350万円 → 500万円
コントラクト MR” で人生が変わった看護師
「転職したいのではなく “環境を変えたい” 人が多い。現状を抜け出す1手として転職を提案するのが私の役目です」― 西 雅貴
- Before:病院勤務・看護師/年収約350万円
- After:CSO 企業のコントラクト MR/年収約500万円
- ポイントは「臨床経験 × 営業適性」を面接でどう伝えるか。
西氏は 職務経歴書の言語化 と ロールプレイ面接 を本人が納得するまで何度も実施して支援した。
「面接は“自分のビジョンを買ってもらう場”。明るさと元気を徹底的に磨く――これが最速で結果を変えます」― 西 雅貴
実績・スキルの棚卸しより先に “マインドセットの書き換え” を行うのが西氏流だ。
5.企業が今、本当に欲しがるスキル TOP3
医療業界のリアルな転職事情を知る西氏に、今の転職市場で求職者に求められるスキル・マインドのTOP3を聞いた。
スキル・マインド | 解説 |
顧客志向のコミュニケーション | 医師・患者ではなく“クライアント”を意識し、利益への貢献を語れるか |
我慢力/メンタルタフネス | 立場や文化の異なる組織で結果が出るまで耐える力が最終的に差を付ける |
PCスキル | 企業では日報や報告書作成などPCを日常的に使用する。学会発表や論文投稿の実績でアピール可。 |
「見た目も大事。髪が長かったら髪を切る、笑顔を作る時はちゃんと作る。見た目を整えるだけで企業からの印象はガラッと変わります。」― 西 雅貴
6.医療者転職の“落とし穴” カルチャーギャップ
「ネガティブな情報も包み隠さず伝えます。最終的に困るのは求職者なので。」― 西 雅貴
医療現場の「患者第一」から、企業の「利益・スピード」へ。
意思決定の速さ と グレーゾーンへの向き合い方 に戸惑い離職するケースが多い。
にしまファーマでは面接前に「ショックポイント」をあえて共有し、ミスマッチを最小化しているという。

「(医療機関から企業への転職では)ギャップを持って短期離職する方が多いんです。(企業で活躍するためには)泥臭いことをこれからやるんだという覚悟が必要です。」― 西 雅貴
7.今後の展望:医療従事者と企業をつなぐクローズドコミュニティ構想
- フィールドツアー
- 医療系企業のオフィス・工場・現場を見学できる“業界体験ツアー”コンテンツのYoutube配信を準備
- オンラインコミュニティ
- 病院勤務者・企業人事・起業家が混在するビズリーチの医療業界版を近い将来にも開始予定
- 事業拡大
- 伴走品質を維持しつつ医療業界出身のコンサルタントを増員。担当は“一気通貫”の専任制を堅持

「最終的には、にしまファーマとして医療業界の人材が気軽に情報交換できる場を提供したい。」― 西 雅貴
8. エージェント利用に迷う読者へ
「エージェントは “現在地” を客観的に言語化する場です。転職しない選択を勧めることもあります。」 ― 西 雅貴
求人紹介はゴールではなく手段。
「まずは対話で自分の棚卸しを」 と西氏は強調する。
現状維持か、新天地か――真に納得できる選択を導くのがエージェントの価値だと語った。
9. 臨転堂読者限定特典
検査技師向けキャリア完全ガイド(PDF小冊子)を無料配布予定!
『PDF小冊子の表紙を掲載予定』
にしまファーマと臨転堂が共同制作中。公開後、臨転堂経由で転職相談を申し込んだ方全員に進呈する。
取材後記(編集部)
圧倒的な“人へのコミット”が西氏の真骨頂。その背景には、“情報がなかった過去の自分を救う” という西氏の強い原体験があった。
──そんなスタンスが 93%の転職成功率 を生むのだろう。
「転職がゴールではない。今の職場に残る選択肢も含めて“最適解”を一緒に探す」
医療従事者が安心して相談できるパートナーとして、にしまファーマの存在感は今後さらに高まりそうだ。
僅かな勇気が、新しいキャリアの扉を開く。
にしまファーマとの一歩で、医療従事者としての未来を動かそう。