臨床検査技師が取得できる認定資格を「臨床検査技師が対象となる資格」と「臨床検査技師が資格要件となる資格」に分けてご紹介します。
臨床検査技師が対象となる資格
資格 | 意義 | 主催 | 対象 | 試験 | 更新 |
二級臨床検査士 | 日本臨床検査医学会の責任と標準において当該部門の学識技術を認定したもの | 日本臨床検査医学会 日本臨床検査同学院 | 臨床検査技師 部門:生理学(循環、神経、呼吸)、病理学、臨床化学、血液学、血清学、微生物学(含寄生虫) | 筆記・実技 | 無 |
一級臨床検査士 | 日本臨床検査医学会の責任と標準において当該部門の学識技術を認定したもの | 日本臨床検査医学会 日本臨床検査同学院 | 二級試験合格者 部門:微生物学、寄生虫学、病理学、臨床化学、血液学、血清学、循環生理学、神経生理学、呼吸生理学 | 筆記・実技 | 5年 |
緊急臨床検査士 | 医師の監督指導のもとに緊急臨床検査の業務を正しく行いうることを本学会が認定したもの | 日本臨床検査医学会 日本臨床検査同学院 | 臨床検査技師 | 筆記・実技 | 無 |
初級遺伝子分析科学認定士 | 遺伝子分析や遺伝子関連検査の技術向上と標準化を目的とし、遺伝子検査の正しい知識の普及を通じて、質の高い医療の発展に貢献することを目指す資格 | 日本臨床検査医学会 日本臨床検査同学院 | 分子生物学関連科目を履修したか、関連学部・学科を卒業(または見込み)の方または、分子生物学関連業務で3年以上の経験を有する高卒以上の方かつ、 認定試験細則に定める50単位以上を取得した方。 | 筆記・実技 | 5年 |
一級遺伝子分析科学認定士 | 遺伝子分析や遺伝子関連検査の技術向上と標準化を目的とし、遺伝子検査の正しい知識の普及を通じて、質の高い医療の発展に貢献することを目指す資格 | 日本臨床検査医学会 日本臨床検査同学院 | 初級試験合格後5年経過、初級資格の継続保持、5年間で50単位の取得、分子生物学関連の実務経験3年以上 | 指定研修・筆記・実技 | 5年 |
POCT測定認定士 | POCTは医療現場で迅速に検査を行う手法です。2018年の法改正後、日本臨床検査同学院はPOCT測定認定士試験を開始し、臨床検査技師と他医療職も対象にしています。 | 日本臨床検査医学会 日本臨床検査同学院 | (師、歯科医師、助産師、臨床検査技師資格を持つ者または、POCT関連教科を履修し、医療機関で検体検査業務の経験がある者 | 筆記・実技 | 5年 |
細胞検査士 | 指導医の監督指導のもと細胞診スクリーニングの業務を正しく行いうることを本学会が認めたもの | 日本臨床検査医学会 日本臨床細胞学会 | 臨床検査技師又は衛生検査技師 (検査実務経験、細胞検査士養成所卒、等の要件あり) | 筆記・実技 | 5年 |
国際細胞検査士 | IACの国際細胞検査士資格は、細胞診断の国際的な標準を満たす専門知識と技術を認定します。受験者は広範な細胞学知識と実技スキルを証明する必要があります。 | 日本臨床検査医学会 日本臨床細胞学会 | 日本臨床細胞学会の細胞検査士資格を持ち、働いていること、及び試験合格後3年の細胞診業務経験が必要 | 筆記・実技 | 5年 |
認定輸血検査技師 | 輸血に関する正しい知識と的確な検査により輸血の安全性向上をめざす | 日本輸血・細胞治療学会 | 臨床検査技師(所定学会への所属、単位取得、活動歴、検査実務経験、等の要件あり) | 筆記・実技 | 5年 |
認定臨床微生物検査技師 | 有能な認定臨床微生物検査技師の養成を図る | 認定臨床微生物検査技師制度協議会 (日本臨床微生物学会) | 臨床検査技師(指定講習会修了等の要件あり) | 筆記・実技 | 5年 |
認定血液検査技師 | 血液検査分野における高度の学識と技術を有する検査技師の育成を図り、より良質な医療を国民に提供する | 認定血液検査技師制度協議会 (日本検査血液学会) | 臨床検査技師(受験資格審査有) | 筆記・実技・面接 | 5年 |
認定一般検査技師 | 一般検査領域の検査材料(尿、糞便、髄液等)を正しく取り扱う知識、検査技術を有し、後進の指導、育成を果たすことのできる技師 | 日本臨床衛生検査技師会認定センター | 臨床検査技師(所定学会への所属、研修制度修了、検査実務経験、等の要件あり) | 筆記 | 5年 |
認定心電検査技師 | 生理検査部門の代表的検査である心電図やトレッドミル、ホルター心電図を中心とした知識、技術を認定する | 日本臨床衛生検査技師会認定センター | 臨床検査技師(所定学会への所属、研修制度修了、活動歴、検査業務歴、等の要件あり) | 指定講習・筆記・実技 | 5年 |
認定臨床染色体遺伝子検査師 | 臨床に関わる染色体遺伝子検査の適切な利用と検査結果を最大限に診療に反映させるための専門知識および高度な技術に対応できる検査資格者 | 日本臨床衛生検査技師会認定センター 日本染色体遺伝子学会 | 臨床検査技師(所定学会への所属、研修制度修了、活動歴、検査業務歴、等の要件あり) | 筆記・実技 | 5年 |
認定病理検査技師 | 標準化された病理組織標本作製技術・専門的知識、病理解剖介助業務および病理部門のマネージメント能力等を総合的に評価し認定する | 日本臨床衛生検査技師会認定センター 日本病理学会 | 臨床検査技師(所定学会への所属、研修制度修了、病理学会の医師または所属施設長の推薦、検査業務歴、等の要件あり) | 筆記 | 5年 |
認定化学・免疫化学精度保証管理検査技師 | 臨床化学・免疫化学の重要性を尊重し、制度保証体制の確立と維持管理を担う技師の認定 | 日本臨床衛生検査技師会認定センター 日本臨床化学会 | 臨床検査技師(所定学会への所属、研修制度修了、検査業務歴、指定講習会受講等の要件あり) | 筆記 | 5年 |
認定認知症領域検査技師 | 臨床検査技師が認知症に関する専門的な知識を有し、認知症を発症する多様な患者の診断や、高齢者の多様な疾患の診断や全身状態を把握するために実施される臨床検査結果について、患者のQOLを保つための提言を行う専門家の認定 | 日本臨床衛生検査技師会認定センター 日本認知症予防学会および認知症関係学会 | 臨床検査技師(所定学会への所属、研修制度修了、単位取得等の要件あり) | 筆記 | 5年 |
認定救急検査技師 | 統一した基準の下に救急臨床検査に関わる技術者の認定を行い、地域や時間を問わず実施される救急診療において、臨床現場に即した迅速な検査結果を提供し、かつ安全性を担保する知識・技術の認定 | 日本臨床衛生検査技師会認定センター 日本救急検査技師認定機構 | 臨床検査技師(所定学会への所属、研修制度修了、単位取得、救急診療業務歴等の要件あり) | 筆記 | 5年 |
医療技術部門管理資格認定制度/医療管理者資格認定制度 | 臨床検査技師の管理能力を向上させることを目的としており、医療技術部門の管理者や医療経営の上級管理者を育成することを目指す | 日本臨床衛生検査技師会認定センター | 臨床検査技師(所定学会への所属、研修制度修了、単位取得の要件あり) | 課題提出・プレゼン・面接 | 5年 |
臨床検査技師が資格要件となる資格
資格 | 意義 | 主催 | 対象 | 試験 | 更新 |
超音波検査士 | 下記領域の超音波検査に必要な知識・技能を認定し超音波医学並びに医療の向上を図る 循環器、消化器、泌尿器、産婦人科 | 日本超音波医学会 | (准)看護師、臨床検査技師、診療放射線技師 日本超音波医学会又は日本超音波検査学会会員 150症例以上の経験および超音波専門医の推薦 | 筆記 | 5年 |
超音波指導検査士 | 超音波検査における高度な知識と技術を有し、他の医療従事者に対して教育や指導を行うことができる資格 | 日本超音波医学会 | 看護師・准看護師・臨床検査技師・診療放射線技師、13年以上の超音波検査経験、日本超音波医学会認定検査士資格の10年以上の保持と更新、指導医または特定代議員の推薦、会費完納、および学術集会での発表経験 | 筆記・動画像・文章問題、実技 | 5年 |
健康運動指導士 | 健康水準の保持、増進のため個人の状況に適した運動プログラムを提供する | 健康・体力づくり事業団 | 4年制体育大学、医学部保健学科卒業者 看護師、理学療法士、作業療法士、臨床検査技師で1年以上の運動指導経験者 | 指定の講習会修了後認定試験 | 5年 |
心臓リハビリテーション指導士 | 包括的心臓リハビリテーションの質的向上 | 日本心臓リハビリテーション学会 | 指定講習会修了者 医師、看護師、理学療法士、臨床検査技師、管理栄養士、薬剤師、臨床工学技士、臨床心理士 健康運動指導士 | 筆記 | 5年 |
消化器内視鏡技師 | 消化器内視鏡検査の補助 | 日本消化器内視鏡学会 | 第一種:医療関係厚生労働大臣免許者(医師、歯科医師を除く) 第二種:医療関係都道府県知事免許者 | 筆記・口述 | 5年 |
認定サイトメトリー技術者 | サイトメトリーに関する知識と技術の向上を目指す | サイトメトリー技術者認定協議会 (日本サイトメトリー学会) | 日本サイトメトリー学会、日本臨床衛生検査技師会、日本臨床細胞学会、日本臨床検査医学会、日本臨床病理同学院、日本検査血液学会のいずれかに5年以上在籍し、所定の業績を有し、技術講習会を修了していること | 筆記 | 5年 |
日本糖尿病療養指導士 | 糖尿病の適正な療養指導を発展普及させるため糖尿病療養指導士を育成し、関係法令のもとで糖尿病患者の健康および福祉の向上に貢献する | 日本糖尿病療養指導士認定機構 | 看護師、管理栄養士、薬剤師、臨床検査技師、理学療法士 (平成16年度まで准看護師、栄養士)施設要件、自験例の規定あり 指定講習会修了者 | 筆記 | 5年 |
排尿機能検査士 | 排尿障害の検査である尿量測定や膀胱内圧検査などの排尿機能検査の専門知識と経験を有する者の認定 | 日本泌尿器科学会 | 看護師、保健師、助産師、准看護師、臨床検査技師、診療放射線技師、理学療法士、臨床工学士など(排尿機能検査に関する活動実績、日本泌尿器科学会専門医の推薦、指定講習会参加等の規定あり) | 書類審査 | 5年 |
栄養サポートチーム専門療法士 | 栄養サポートチームの一員として、臨床栄養学に関する優れた知識と技能で活躍する栄養管理の専門家を認定 | 日本静脈経腸栄養学会 | 歯科医師、管理栄養士、看護師、薬剤師、臨床検査技師、言語聴覚士、理学療法士、作業療法士、および歯科衛生士(単位取得・業務歴等規定あり)、実地修練あり | 論文・口述 | 5年 |
認定CRC | 臨床試験が円滑に進むように支援するとともに、医師と治験依頼者と被験者間の調整を図ることを業務とする | 日本臨床薬理学会 | 護師、薬剤師、臨床検査技師 受験資格要件(研修会参加・業務歴)あり | 筆記・面接・実務経験を重視 | 5年 |
聴力測定技術士 | 聴力測定者の養成 | 日本聴覚医学会 | (准)看護師、臨床検査技師、保健師、言語聴覚士、日本聴覚医学会会員の推薦 | 指定講習会受講 | 無 |
血管診療技師(CVT) | コメディカルとして脈管領域の診療に従事するに必要な専門知識、技術を持った者を専門家として認定する | 血管診療技師認定機構 (日本血管外科学会、日本脈管学会、日本静脈学会) | (准)看護師、臨床検査技師、臨床工学技士、診療放射線技師、実務経験5年以上、血管疾患を専門とする医師のもとでの十分な診療経験 | 筆記・実技・指定講習会受講 | 5年 |
細胞治療認定管理師 | 医療倫理を理解し、細胞調製と検査スキルを持つ技能者を育成し認定することで、造血細胞移植や再生医療における安全で品質の高い細胞治療を推進する | 日本輸血・細胞治療学会 | 医療系国家資格保持、特定学会会員、細胞調製実績2年以上かつ10件以上、所定の証明と推薦書の提出、過去5年間の関連学術活動で50単位取得 | 筆記 | 5年 |
日本臨床神経生理学会専門技術士 | 床神経生理検査の施行と解釈の専門性を高めるための認定制度 | 日本臨床神経生理学会 | 医療系資格保持者または臨床神経生理研究者、関連検査・研究3年経験、学会3年会員歴、学術活動参加、及び専門研修カリキュラム達成 | 筆記・面接 | 5年 |
JHRS認定心電図専門士 | 心電図学に関する最新の知識と技能を持つ医師や臨床検査技師、看護師、臨床工学技師を認定し、心疾患診療の質を向上させ、国民の健康増進に貢献することが目的 | 日本不整脈心電学会 | 医師、臨床検査技師、看護師、臨床工学技士であり、3年以上の実務経験が必要です。また、日本不整脈心電学会の会員で年会費を完納していること | 筆記 | 5年 |
平衡機能検査士 | 平衡機能検査の専門知識と技能を持つ臨床検査技師、看護師、言語聴覚士を認定することで、めまい患者への適切な検査実施と診療の専門性向上を目指す | 日本めまい平衡医学会 | 正会員である臨床検査技師、看護師、言語聴覚士、本会の平衡機能検査技術講習会を受講し、試験で修了が確認されること、または移行措置として同講習会の修了者が対象 | 書類審査 | 5年 |
認定POCコーディネーター | POCT対応機器と試薬の選択、保守管理、教育訓練、検査結果の精度保証に関する知識と技能を持つ者を認定 | 日本医療検査科学会 | 日本医療検査科学会の会員であり、指定研修会やセミナーに参加して、総論、測定技術論、運用技術論、記録通信の4つのカリキュラムから各最低1単位を含む合計12単位以上を取得する | 筆記 | 5年 |
がんゲノムコーディネーター | がんのゲノム医療の実用化に必要な医療従事者として、がんのゲノム医療に関する遺伝子関連検査、患者・家族への説明、他職種と連携、意思決定支援等について必要な知識・態度・技術を有する者 | 日本臨床腫瘍学会 | 看護師、臨床検査技師、薬剤師等の医療国家資格保持者、かつ厚生労働省事業「がんのゲノム医療従事者研修事業」(平成29年度~)の研修修了者(「がんゲノム医療コーディネーター」)等を想定 | 指定講習会受講・書類審査 | 無 |
ピンクリボンアドバイザー | 乳がんの基本知識を身につけ、自分自身の健康管理に役立てたり、家族や友人・知人など身近な人に乳がん検診をすすめることができる。 | 乳房健康研究会 | 学歴・年齢・性別・国籍等による制限なし | Webテスト | 3年 |
認定臨床エンブリオロジスト | 生殖補助技術の専門家として精子調整、採卵から胚移植に至るまでの胚操作を含むラボ業務を行う資格 | 日本臨床エンブリオロジスト学会 | 日本臨床エンブリオロジスト学会の会員であり、ARTのラボ業務に1年以上従事し、特定の教育背景を持ち、最近3年以内に指定のワークショップや関連学会に複数回参加していること | 筆記・面接・実技(DVD提出による) | 5年 |
生殖補助医療胚培養士 | 外受精などの生殖補助医療において、卵子や精子、胚の培養を専門に行う技術者の資格。専門知識と技術を持ち、生殖医療における胚培養の実務を適切に行うことができる人材を認定。 | 日本卵子学会 | 特定の医学・生物学関連分野の修士や博士、特定の学部卒業、臨床検査技師や正看護師資格と生殖生物学の科目修得、評価委員会の同等判断、専門講習受講、体外受精・胚移植の臨床実務経験、倫理観と品位、関連学会への参加 | 書類審査・筆記・口述 | 5年 |
日本性感染症学会認定士 | 性感染症の専門的知見の習得を積まれる会員に、学会から認定士の資格を付与し、性感染症の予防・啓発などを先導することが目的 | 日本性感染症学会 | 看護師、臨床検査技師、薬剤師等の医療系資格を保有しており、2年以上の会員歴、指定された教育研修単位の取得、関連資格の保有、特定の経験、認定試験の合格、登録料の納付が必要。特に、年次学術大会への参加が必須。 | 筆記・指定講習会受講 | 5年 |