もしかして転職といえばハローワークって思っていませんか?
ちょっと待ってください、その考え非常にもったいないですよ!
- 転職といえばハローワーク!
- 国が運営しているから安心!
- 料金が無料で利用できる!
- 失業保険がもらえる!
ハローワークにこんなイメージを持たれている方も多いと思いますが、ハローワークのミッションをご存知ですか?
ハローワークは、憲法に定められた勤労権の保障のため、障害者や生活保護受給者の方など民間の職業紹介事業等では就職へ結びつけることが難しい就職困難者や人手不足の中小零細企業を中心に、国が無償で支援を行う雇用のセーフティネットの 中心的役割を担うもの。
ハローワークの利用を推奨するのは
- 民間の職業紹介では転職できない人
- 人手不足の零細企業
上記のどちらかに該当する場合と国が公表しています。
この記事では、臨床検査技師が転職でハローワークを使うメリットとデメリット、ハローワークの利用が向いてるケース・向いていないケースを解説します。
結論を先にお伝えすると
臨床検査技師として他の医療機関に転職したいならハローワークを使うべき
他職種に転職して年収・キャリアアップを達成したいならハローワークは使うべきではない
臨床検査技師がハローワークを使うメリット
採用コストが低く民間の職業紹介より内定が出やすい
求人数が700万件超とかなり豊富
特別なスキルを持たない人でも転職できる求人が多い
採用コストが低く民間の職業紹介より内定が出やすい
民間の職業紹介、いわゆる転職サイトや転職エージェントを利用すると、企業は下記のコストを職業紹介会社に支払うことになります。
求人掲載費用
サイトに求人を掲載する費用。毎月費用が発生するため長期に渡って求人を掲載すると採用コストが嵩む。
成功報酬
職業紹介会社を介して人材を採用すると採用者の年収の30〜100%を成功報酬として職業紹介会社に支払う。
企業側はコストを払って人材を獲得するため、できるだけ優秀な人材を採用したいと考えるのが普通です。
その結果、選考基準が高くなり書類選考すら通過できない状態に陥ります。
一方、ハローワークは国営機関。
求人掲載費用・成功報酬不要で人材を獲得できるため、企業側が負担する採用コストは限りなくゼロ。
民間の求人紹介と比べて採用に失敗しても企業側が背負うリスクは極端に低いため『とりあえず採用してみよう』と内定取得のハードルが下がります。
求人数が700万件超とかなり豊富
ハローワークは大企業よりも中小の零細企業求人が圧倒的な割合を占めます。
理由はコストがかからないから。
国内の企業のうち約99.7%は中小企業が占めていますが、大企業と比べると採用コストに割ける予算が圧倒的に低く民間の人材紹介は使いたくても使えません。
特に、病院やクリニックなどの医療機関求人。
ただでさえ経営が厳しい医療機関。採用コストに予算を割けるワケがありません。
そのため民間の職業紹介を利用できない医療機関求人はハローワークに集中します。
医療機関で臨床検査技師として働きたい方はハローワークの利用は必須です。
特別なスキルを持たない人でも転職できる求人が多い
民間の職業紹介、特に転職エージェントは特別なスキルやキャリアを持つ『市場価値の高い人材』でなければ求人を紹介してもらえません。
一方、ハローワークなら『学歴不問』『経歴不問』求人が599,299件(2022年9月20日現在)。
転職エージェントから求人を紹介してもらえない特別なスキル・キャリアを持たない人でも多くの選択肢から転職先を検討できます。
ハローワークは転職サイトや転職エージェントで転職が決まらなかった人のための受け皿的なサービスです。
臨床検査技師がハローワークを使うデメリット
外資・年収600万円以上のハイクラス求人の掲載は稀
ハロワ・採用企業が背負うリスクが低く入社後にミスマッチが発生しやすい
外資・年収600万円以上のハイクラス求人の掲載は稀
基本的にハローワークで人材を採用する企業は『人材の質』より『採用コスト』を優先する企業です。
資金に余裕があり『人材の質』を重視する外資系企業や年収600万円以上を提示できるハイクラス企業は、民間の職業紹介を利用するため基本的にハローワークは利用しません。
どんな条件でも良いから働きたい⇆どんな人材でも良いから採用したい
ハローワークは上記のように、求職者・採用企業の双方が条件を妥協し合ってマッチングする良い意味でも悪い意味でも民間職業紹介の下位互換的存在といえます。
ハロワ・採用企業が背負うリスクが低く入社後にミスマッチが発生しやすい
民間職業紹介は『入社した人材が1年以内に退職した場合、ペナルティとして受け取った成功報酬を全額企業に返金する』という割と重めなリスクを背負います。
せっかく労力を割いて得た成功報酬をパァにするワケにはいきません。
そのため、入社後にミスマッチが起きて人材が早期退職しないように、民間職業紹介は企業・求職者を徹底的にリサーチして、双方の満足度が高くなるマッチングを目指します。
一方、ハローワークはそもそも企業から成功報酬を得ていないため、求職者が早期に退職しても返金ペナルティは発生しません。
つまり、ハローワークでは求職者が入社後に長続きするかは度外視で、単純に希望条件に合うか合わないかで紹介する求人を判断します。
労働環境に耐えれたとしても、人材に投資する観点が欠落している企業の未来は決して明るいものではありません。
ハローワークの利用が向いている臨床検査技師
一般的に下記のいずれかに該当する方はハローワークの利用が向いています。
医療系資格を持つ人
特別なスキル・経験を持たない人
失業中で民間職業紹介では転職が決まらない人
医療機関は経営に余裕がないことが多く、コストがかかる民間の職業紹介は使えないことがほとんどです。
一方、ハローワークは求人掲載費用・採用後の成功報酬が発生しないことから医療系求人との相性は抜群です。
臨床検査技師として異なる医療機関に転職したいならハローワークの利用は必須といえます。
とはいえ、現在の国内事情(高齢者増・税収減)を考慮すると医療機関勤務者の待遇は今後もどんどん悪化していくことは間違いありません。
【辞めてよかった】臨床検査技師の将来性の闇〜3つの残酷な真実〜で詳しく解説しているので臨床検査技師の方は必ずチェックしてください。
臨床検査技師の将来性はそして忘れてはならないのが失業手当が受け取れること。
現在失業中で民間職業紹介で次の転職先がなかなか決まらない人は
- 選択肢の幅を広げること
- 失業手当が受け取れること
上記理由からハローワークの利用を推奨します。
ハローワークの利用が向いていない臨床検査技師
転職で年収・キャリアをアップさせたい人
在職中の人
転職で年収・キャリアをアップさせたい人
転職で年収・キャリアアップしたい方はハローワークは利用すべきではありません。
なぜなら臨床検査技師が年収・キャリアアップできる求人をハローワークで見つけるのは難しいから。
理由は2つあります。
高年収求人は民間人材紹介が独占している
【転職サイトはNG】臨床検査技師におすすめの転職エージェント5選で詳しく解説していますが、臨床検査技師が転職で年収アップできる業界は医療・メディカル業界、ライフサイエンス業界、ヘルスケア業界です。
これらの業界は最低でも年収500万円以上のミドルクラス〜ハイクラス求人が豊富であり、成功報酬の金額も高額なことから多くの民間人材紹介で案件を取り合っています。
企業からすれば民間の人材紹介から優良な人材を多数紹介してもらえるため、ハローワークに求人を掲載する必要はありません。
ハローワークには優秀な人材が集まりにく
ハローワークを利用すれば企業はノーコストで人材を獲得できるため使う方が良いと思われるかもしれません。
ところが、市場価値の高いハイクラス人材はハローワークを積極的には利用しない傾向があります。
ハイクラス人材には転職エージェントや企業人事が必ずアプローチをかけるため、わざわざ貴重な時間を割いてハローワークを利用する必要がありません。
上記の理由から、医療・メディカル業界、ライフサイエンス業界、ヘルスケア業界の企業はハイクラス人材はコストをかけなければ獲得できないことを知っています。
つまり、医療・メディカル業界、ライフサイエンス業界、ヘルスケア業界の求人は転職エージェントがメインで募集されます。
まとめ:年収・キャリアアップしたいなら転職エージェントを利用すべし
本記事ではハローワークを利用するメリット・デメリット、ハローワークの利用が向いている人・向いていない人を解説しました。
ハローワークは国が運営する機関ということもあり
- 求人数が多い
- 安心して利用できる
- ホワイト企業求人が豊富
こんなイメージを持たれていたかもしれません。
確かに採用コストに予算を割けない医療機関との相性は抜群。
臨床検査技師として他の医療機関に転職したいなら転職サイトや転職エージェントではなくハローワークを利用すべきです。
一方、転職で年収アップやキャリアアップを達成したいならハローワークはNG。
ハローワーク求人の多くは人手不足・資金力が乏しい零細企業であり、年収アップやキャリアアップを達成できる大手や外資などの高年収求人に出会える可能性は限りなく0%。
臨床検査技師は特別な資格。
メディカル・ヘルスケア・ライフサイエンス業界から需要が見込めるため、転職エージェントに登録すれば現職より待遇・年収が大幅に改善する求人に必ず出会えます。
臨床検査技師にオススメの転職エージェントは【経験者が語る】臨床検査技師におすすめの転職サイト・エージェント5選で紹介しているので転職エージェント選びの参考にしてください。